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通訳ダニエル・シュタイン(下) 新潮クレスト・ブックス
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通訳ダニエル・シュタイン(下) 新潮クレスト・ブックス

リュドミラウリツカヤ【著】, 前田和泉【訳】

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通訳ダニエル・シュタイン(下) 新潮クレスト・ブックス

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2009/09/30
JAN 9784105900786

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商品レビュー

4.4

9件のお客様レビュー

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2024/05/30

ビルダとダニエルとのシナイでの旅で「歴史ではなく地理なのだ」と言ったところで、前に読んだ『地図と拳』を思い浮かべていた。

Posted by ブクログ

2021/01/09

決して漫然と読んでいたことはないのに、かなりの時間と精神力を要した。でも今年1番の本になるかもしれない。N委が・・と具体的に言えない、それが知の遺産か。 半ばフィクション、半ば実在の人物描写は無理解の溝への橋渡しをした人間の物語として語り継がれて行くだろう。この役者も大したエネ...

決して漫然と読んでいたことはないのに、かなりの時間と精神力を要した。でも今年1番の本になるかもしれない。N委が・・と具体的に言えない、それが知の遺産か。 半ばフィクション、半ば実在の人物描写は無理解の溝への橋渡しをした人間の物語として語り継がれて行くだろう。この役者も大したエネルギーを要したと感服の極み。ポーランドの日常言葉遣いの訳出に骨が折れたとあるが。 手紙・新聞記事・書簡・録音記録が情感より増えている。ドキュメント形式をプレゼンすることで多元主義的な社会において「その人物」が為した役割を任じて貰う様考えたのであろう。そして登場人物は更にフィールドを広げ、80歳を過ぎて にこやかにプロポーズするナフタリじいちゃん、ナチス将校、過去に流血の主人公となった末裔、42歳の初産でダウン症の子を出産する修道女やら多彩。 実際は病死であったブラザーは書簡では自動車事故死として述べられているが死の後にその教義の在り様を激しく糾弾するキリスト教の修道会総長の手紙を見ても「穏やかな人柄そのままに、万人の賛意を得ていた」とは非常に考えにくい。だが歩みを進めた彼の業績は語り継がれて行くと信ずる。 真理が一元的かつ主観が軸となっている事へのアンチテーゼとしての筆者の考えは功をなしている。

Posted by ブクログ

2020/11/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2020年11月27日 上下巻再読了。 本書は年代順に書かれておらず、 初読はそれでかなり苦労したので 再読時はまずざっと目を通して 年表を作ってから読み始めた。 著者は1992年に実在のルフェイセンと会い 魅了され、資料を読みインタビューを重ね イスラエルを何度も訪問したものの ノンフィクションではなく「半ばフィクションで 半ば実在」という手法に切り替えた。 このことについて、著者自身は、 「この本は小説ではなくコラージュ」であり 「自分の人生や他の人たちの人生から ハサミで断片を切り取り、「糊付けもせずに」 (中略)日々の切れはしから成る生きた物語」 を貼り合わせて作っている」(下巻P314より) とやや自嘲ぎみに語っている。 主人公であるダニエル・シュタイン自身の 語りは少なく、ほぼ彼と小学生との談話から 過去が明かされる。彼を取り巻く人間の書簡や 会話により彼やその語る人物の状況が描かれている。 こういった手法のためか、ダニエルよりも 周囲の人物のほうが生き生きとした人間として 描かれている。その主な人物はエヴァとヒルダと いう二人の女性。エヴァは戦時中に共産党一筋の 母親の元に生まれ孤児院に入れられる。一時母親に 引き取られるものの母親が生きている間は 母とはほぼ不仲であるが、年上の友人エステル により救われる。アンネフランクの本に影響を 受けたドイツ人のヒルダはイスラエルに渡り、 ダニエルの元で働くようになる。 イスラエルではユダヤ人キリスト教徒や アラブ人が生きていくのは苦難を伴うことが 上下巻を通して書かれていて、知らないことばかりで 読み通すのは個人的にかなり大変でした。 それでも、とても読み応えのある楽しい読書時間を 過ごすことができました。

Posted by ブクログ

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