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越境 ハヤカワepi文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2009/09/15 |
JAN | 9784151200564 |
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越境
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越境
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商品レビュー
3.9
16件のお客様レビュー
アメリカとメキシコを行ったり来たりしつつ、悲劇に見舞われながら生きる主人公と対話する人々との哲学的な挿話で構成されている。様々な暗喩が込められて語られる会話がほぼ全体を支配してるので、相変わらず読みにくいが、分かり易い物語や伏線回収云々な小説よりずっと心に残るし、何度も再読出来る...
アメリカとメキシコを行ったり来たりしつつ、悲劇に見舞われながら生きる主人公と対話する人々との哲学的な挿話で構成されている。様々な暗喩が込められて語られる会話がほぼ全体を支配してるので、相変わらず読みにくいが、分かり易い物語や伏線回収云々な小説よりずっと心に残るし、何度も再読出来る小説だと思う。
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舞台は1940年代のアメリカ・メキシコ国境地帯。主人公の少年は、三度び国境を越え、馬に乗ってメキシコの地を延々と放浪する。 一度目は捉えた雌狼を生まれた地に送り届けに、二度目は盗まれた馬を取り戻すために、三度目は生き別れた弟を探しに。 主人公は孤独な旅を逞しく続けるが、その過程で...
舞台は1940年代のアメリカ・メキシコ国境地帯。主人公の少年は、三度び国境を越え、馬に乗ってメキシコの地を延々と放浪する。 一度目は捉えた雌狼を生まれた地に送り届けに、二度目は盗まれた馬を取り戻すために、三度目は生き別れた弟を探しに。 主人公は孤独な旅を逞しく続けるが、その過程であらゆるものを抗いがたい暴力によって喪失していく。 壮大で厳格な喪失の物語である。 文庫本で600ページを超える大作だが、最初の1、2ページを読んだところで、あまりの読みにくさに挫折しそうになった。 独特な言葉遣いと長いセンテンス、詩的な情景描写、短い言葉を交わすだけのダイアログ、場面の切り替わりのわかりづらさ。 心理描写は極力排除され、ただひたすら事物だけが描かれていく。 特に、主人公が放浪の過程で出会う人物によって語られる挿話が長くて哲学的・宗教的で難解で、心が折れそうになるが、そこを乗り越えたときに頭で理解するのとは異なる、深淵な何かが確かに生じるのだ。 主人公の旅に付き合うことで、時間感覚や地理感覚が拡張されていく感じ。 先般(2023年6月)亡くなったコーマック・マッカーシーの「国境三部作」の2作目とされる。 1作目の『すべての美しい馬』より先に読んでしまった。 三部作すべてを読んでみたい気はするが、相当なスタミナが要求されそうだな…
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『すべての美しい馬』とこれと『平原の町』で国境三部作とのこと。 気になる. そして1995年単行本を読んでいる. 最初に、主人公が夜寝床から起き出して、狼の姿を見守る場面でもう絶対にわたしの好きな物語だと確信したし、読み終わるのがすでにもったいないと思った。 そして読後、すばらしくて、訳わからなくて打ちのめされる。。。 主人公は手に入れたいものを追ってアメリカとメキシコの国境を3回越境する。2回は手に入れたいものが手に入らなかった、3回目は手に入れたけどほしいかたちじゃなかった、といった意味の文章がある。 狼を追っていって戻った後、まだ物語が続いて、なんでだろうと思っていたけれど、読み進めながらじわじわとそうかそうかこれでいいんだなと思う。そういうことなのだよ。 3部作の3作目も読みたい。そして、フォークナーの『熊』も読んでみなければ。
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