北方謙三の『水滸伝』ノート 生活人新書

北方謙三【著】

• 販売会社／発売会社: 日本放送出版協会
• 発売年月日: 2009/09/09
• JAN: 9784140883006

商品レビュー

2024/07/19

水滸伝といえば、吉川か北方謙三もしくは横谷光輝のマンガということになるかと思っているけど、中国をあまり理解していないこともあるのでガイド的に読むことにした。そうしたところ、北方謙三本は本来の訳とはまったく変えてあることがわかった。今のところ、まず岩波少年文庫からはじめて北方本とどれぐらい違うか確かめてから、時間があれば北方本を読もうと思う。

2024/05/06

水滸伝を読んだならば、必ず必読すべき一冊です。

知識としてためになることもとても多く、北方謙三の水滸伝がどのように生まれたのか、その過程や心情がとてもわかりやすく読みやすく書かれており、北方謙三の水滸伝を読んでそのままああだのこうだの語ると恥をかいてしまう事を知りました。

しかし、元々水滸伝はマンガに近く、正史もどこかあやふやなので、どのように解釈し語るかというのは、読者や作者がそれぞれの感覚でも良いのかもしれません。

僕は一つ、北方謙三に賛同するとこがあり、それは日本が世界一を目指すかという事です。特に政治や経済の上で日本は高水準を保ち、問題はありつつも世界的にも先進的で経済大国です。なのに、日本人は疲弊して疲れており、しだいに関心を持たなくなってしまった。そして、あーだのこーだの正しいや間違いなどと様々な議論が飛び交う。正直僕は、GDPなど心底どうでもいいです。GDPが世界一だった頃に、僕の家庭は別にその恩恵を受けてはいませんでしたし、子供の僕にも理解はできませんでした。今、日本のGDPは3位から4位あたり。世界198ヵ国のうちの4位ですよ？！けど、国民はこんなに苦しい。今の日本はどこに向かっているのか、誰のための政治をしているのか、国民も政治家もわかっていない。それは僕も含めてそうです。だからこの北方謙三の考えには僕はとても共感しました。海外のような力強さはないかもしれない。そこは日本という国の大きな弱点なのかもしれません。

水滸伝でもそうですが、国単位をひっくり返そうというのはとてもとてもできません。僕にとっては夢物語もいいところです。だから自分は、余白のある人間になれるよう心がけます。このノートは、今を生きる上で、見落としているどころか、そもそも持っていないモノが何かを教えてくれます。とても意義のあるノートでした。

2024/02/10

『水滸伝』を書いているときの北方謙三アニキの頭の中身を余すところなく語ってくれております

ひっじょ〜に面白かった

『水滸伝』を解体し、新たな物語として再構築する中で、日本人の死生観であったり、日本的価値観文化感みたいなものを入れ込んでいったというところに非常に納得
そりゃそうよ、日本人の作家が日本人に向けて書いてるんだもん
そうでなかったら日本人のわいが読んでこんなに面白いと感じるわけがないでしょうが！
そんなこといちいち言われてるんじゃないわよ！（急に怒りだす）

あと北方謙三アニキは執筆時、一人の読者を想定してその一人にに向けて書いてるってな記述がありました
あ〜わいのことだわ〜、『水滸伝』はわいのために書かれたんだわ〜（陶酔）

ってBTSのライブでジョングクと目があった！今私のために歌ってるんだわ〜って言う女子か！そんなわけないやん言うとブチ切れる女子か！