逃亡作法 新装版(下) TURD ON THE RUN 宝島社文庫

東山彰良【著】

• 販売会社／発売会社: 宝島社
• 発売年月日: 2009/09/19
• JAN: 9784796673808

商品レビュー

2024/06/14

「このミステリーがすごい！」大賞第1回大賞受賞作。
上巻から嫌な予感はひしひしとしていたものの、なんとか読了。
私の好みには合わず、終始読むのが苦しい作品だった。とにかく流し読みで最後まで読んだけれど、最後のオチも含めて何が描きたかったのかよく分からない勢いだけは評価できる作品、というのが読了後の純粋な感想。
モモとミユキが途中脱落したのが個人的にかなりの痛手だったけど、最終的には朴も憎めないキャラだなぁと好感度が上がった。
主人公であるツバメのキャラも個人的には好きだなと思うし、理子に擦り寄られただけで勘違いする場面はチョロさに可愛げがあって好きなシーンです。

2022/02/10

東山彰良のデビュー作。洒落のセンスや、勢い、雰囲気といったものは既に目をみはるものがあるが、一方でまだあまり加減を知らないなという印象も受ける。何が起こっているのかという状況がわかりにくいところもあり、粗さが目につく。
が、主人公のツバメのキャラクターは自分は好きだし、何より読ませる力がある。
ストーリーは大まかに言うと、テロリストの協力を得て脱獄した囚人たちが、ヤクザたちとの小競り合いに巻き込まれながら国外への逃亡、そのための資金の調達を企てるというもの。
展開自体に目新しさはないが、どこか新鮮さを纏っており、爽快な読後感も心地よかった。

2016/11/29

個人的には面白かったです。悪者しかいない小説。いつもは事件を追う側の小説ばかりなので、たまには逃げる側の話もいいかなと。