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花宵道中 新潮文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2009/08/28 |
JAN | 9784101285719 |


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花宵道中
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商品レビュー
4.2
205件のお客様レビュー
大河ドラマを見て久しぶりに手に取る。 そういうシーンもしっかりと描写されていて官能小説といえばそのとおりだけど、遊女たちの心のうちの描写の細かさに、胸をうたれた。 みんながみんな、苦しい、つらいと思っているわけではない。 「十六夜時雨」で、朝霧が客の男に啖呵を切る姿は粋だ。 十把...
大河ドラマを見て久しぶりに手に取る。 そういうシーンもしっかりと描写されていて官能小説といえばそのとおりだけど、遊女たちの心のうちの描写の細かさに、胸をうたれた。 みんながみんな、苦しい、つらいと思っているわけではない。 「十六夜時雨」で、朝霧が客の男に啖呵を切る姿は粋だ。 十把一絡げに「遊女」を描くのではなく、それぞれの人生を見つめ、作中では語られない生い立ちも見つめる作者の眼差しを感じた。
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R-18文学賞、吉原の遊女を描く物語‥などの惹句に、邪推する自分がいましたが、どっこい! 薄っぺらな「官能小説」と片付けられない、質の高い文学性あふれる宮木さんのデビュー作でした。 6編で構成される連作短編集で、各編毎に主人公の遊女が変わり、時系列を交錯しながらつながってい...
R-18文学賞、吉原の遊女を描く物語‥などの惹句に、邪推する自分がいましたが、どっこい! 薄っぺらな「官能小説」と片付けられない、質の高い文学性あふれる宮木さんのデビュー作でした。 6編で構成される連作短編集で、各編毎に主人公の遊女が変わり、時系列を交錯しながらつながっていきます。それぞれの章がリンクし、伏線が美しく回収される様は、見事な構成力と感じました。 独特な廓・花魁言葉もほぼなく、時代小説特有の古くささも感じさせず、すんなり入り込めます。 遊廓の物語なので、確かに生々しく官能的な描写もありますが、いやらしさを感じさせない綺麗な文章です。むしろ、女性たちの過酷な境遇、懸命さ、心の機微が繊細に描かれ、湿気と清廉さが両立し、官能を超越した切なさ・美しさが漂っています。 また、四季折々の情景が物語に色を添え、花街の「表」の賑わいと華やかさ、「裏」の嫉妬、欲望や願い、諦念などの対比の描写が秀逸です。 全編を通じて、ままならない時代背景、女の強さと儚さ、そして気高さなどが、「たった2人の花魁道中」の美しい場面描写に象徴・集約されていた気がします。遊女の痛みに共感、などと軽々しく言えませんが、素晴らしい遊郭絵巻であり、著者の遊女たちへの鎮魂歌なのですね。 以前、『春狂い』の狂気と幻想に度肝を抜かれましたが、本作に、より感銘を受けました。あの『校閲ガール』(原作未読も、石原さとみのTV観てました)とホントに同一作者? このギャップ、すごっ!
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読もうと思った背景はさておいて、 初めて堪能した花魁、吉原、花街の世界観。 華やかで儚くもありとても悲しい。 出てくるワードも調べながら読み進め、勉強になりました。
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