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まぼろしの王都
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2009/08/22 |
JAN | 9784309205243 |
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まぼろしの王都
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商品レビュー
3.2
8件のお客様レビュー
「200年前の回想記、あなたは信じますか? 」 バルセロナの画廊経営者、エミーリ・ロセルの手元に、かつてエブロ川河口のデルタ地帯に予定されていたカルロス三世の新都、サンカルラス建設にまつわる謎の回想記が届く。手記の著者は200年前その建設計画に携わった建築家、アンドレア・ロセッ...
「200年前の回想記、あなたは信じますか? 」 バルセロナの画廊経営者、エミーリ・ロセルの手元に、かつてエブロ川河口のデルタ地帯に予定されていたカルロス三世の新都、サンカルラス建設にまつわる謎の回想記が届く。手記の著者は200年前その建設計画に携わった建築家、アンドレア・ロセッリ。回想記にかかれた王都はなぜ幻に終わったのか?ロセルはこの歴史の彼方から投げかけられた謎を追うことになる。 本書は現代に生き回想記を手にしたロセルの語りと200年前の新都建設に関わったロセッリの手記が交互に書かれて進む。しかもこの二つは時空を超えて、かつてカルロス三世に招聘されマドリードにもその作品を遺し手記の中ではロセッリとも浅からぬ親交のあったことが語られているヴェネチアの画家・ティエポロの幻の名画をめぐって錯綜していく。 ロセルが謎の手記を手にしてから彼と関係のあった二人の女性、幼なじみの友人ジョナスの妻ソフィアとジョナスの妹アドリアナとの関係を語ってゆく件は、もたつきがあって正直なところ読みにくかった。しかし同時並行して語られる手記の作者ロセッリもカルロス三世の腹心で友人の建築家サバティー二の妻、チェチリーアと道ならぬ恋に落ちていたことが語られ、この辺りは過去と現在、二人の主人公の想いがリンクして書かれていたのかもしれない。結果的にソフィアにアドリアナ、さらには美貌の人妻・チェチーリア、3人の女性たちは本書の結末に関して大きな鍵をにぎることになるのだから。 回想記の登場人物は筆者・ロセッリを除けばほとんどが歴史上の人物なのだが、如何せん書いたロセッリ自身が実在したかどうかわからず、この話事実なの?それとも誰かの創作?常に疑いを持ちながら読み進めるためもたつき感のあった前半だが、後半三分の二を過ぎたあたりから、物語は一気に加速する。 やはりこのロセッリが実在したのか否かがポイントで、そこが解明してからの展開はあっ!と驚く結末まで、まるで霧がみるみる晴れて視界がくっきりしていくかのような爽快感がある。過去を手探りしていたところ掴んだものを引き出してみたら、それは別の次元で自分の求めていたものだった、そのたたみ方にもこのカタルーニャの新進気鋭の作家の気概を感じた。
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小・中学生の頃は「おちゃめな双子」の作者シリーズや「秘密の花園」、「赤毛のアン」シリーズ等の外国文学を好んで読んでいた私だけれど、いつの頃からか、外国文学に苦手な作品が多いと感じるようになった。何故かと考えると、文章が思わせぶりだったり、修飾過多だったり、流麗だけれど意味不明だっ...
小・中学生の頃は「おちゃめな双子」の作者シリーズや「秘密の花園」、「赤毛のアン」シリーズ等の外国文学を好んで読んでいた私だけれど、いつの頃からか、外国文学に苦手な作品が多いと感じるようになった。何故かと考えると、文章が思わせぶりだったり、修飾過多だったり、流麗だけれど意味不明だったり…作者の自己顕示欲や自己満足が強すぎると感じることが多いからかもしれない。この作品にも、雰囲気だけで、私にはイマイチ作者が何を言いたいのか理解できない文章が散見された。同じ文化を共有する欧米人には理解ができるのだろうか? さておき。 サンカルロスという町で生まれ育った、父を知らない男。町には、18世紀に建設計画があり、結局未完のまま放置された都市の遺構があった。男は、小さい頃、そこで遊んで育った。大人になり、バルセロナで画廊を経営するようになった男の元に、ある日、その都市建設を任されていた18世紀の建築家の日記が送られてくる。日記を送ったのは誰か、その都市のどこかにあると思われる有名な画家の未発見作品は見つかるのか… 男の恋愛・血のつながり・友人関係や、18世紀の建築家の人生・仕事など、盛り込み過ぎて、主題がボヤけてしまった感じがした。最後も少し唐突というか…「だから何?」と思ってしまった。長く引っ張った末、カタルシスを感じさせないまま終わってしまった感じだった。
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謎めいた雰囲気は好きだし、読み終わったときは「風の影」よりずっと好感をもてましたが、今一つしっくり来なかった感も。
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