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銃口(上) 角川文庫
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銃口(上) 角川文庫

三浦綾子【著】

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銃口(上) 角川文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川書店/角川グループパブリッシング
発売年月日 2009/08/24
JAN 9784041437254

銃口(上)

¥605

商品レビュー

4.4

14件のお客様レビュー

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2026/02/07

三浦綾子の小説が読みたくて大学図書館を探し見つけた結果、置いてあったのが氷点とこの銃口。銃口は未読だったため読んでみることに…。 戦時中の教員の話と知り、何となく辛い内容だろうなと躊躇いがあったが、読み始めると以外にも主人公竜太の少年時代が幼少期らしい期待感や新鮮さをもって語ら...

三浦綾子の小説が読みたくて大学図書館を探し見つけた結果、置いてあったのが氷点とこの銃口。銃口は未読だったため読んでみることに…。 戦時中の教員の話と知り、何となく辛い内容だろうなと躊躇いがあったが、読み始めると以外にも主人公竜太の少年時代が幼少期らしい期待感や新鮮さをもって語られていて、存外テンポよく明るい気持ちで読むことが出来た。しかし、その中に忍び寄る仄暗い戦争の影に、やはり言いようもない不安を感じた。 淡々と、ときに温かく、ときに悩ましく描かれる龍太の少年時代から青年時代の歩みに、その当時の若者の生き様をリアルに垣間見たような気がした。 時代は違えど、子供が見ている世界は、私たちが経験したものと根底では変わらないように思う。 忍び寄る軍国主義の流れに、子供らしく素直に従う反面、そこにある違和感を何となくだが肌で感じ取っている。植え付けるような思想教育だとしても、最初から誰もが疑いなく受け入れている訳ではない。幼いながらに疑問を抱く者、小狡く大人の目をかいくぐる者、純粋さゆえにその理不尽を一身に被る者。 そこに生きていた人達は、私たちと何ら変わりない子供であり、青年であり、ただその時代に生まれ生きていただけなのだと改めて感じる。 そういう意味で、もしそこに自分が立っていたらと項をめくる度に、考えずにはいられない。 少しずつ国体が色濃く現れていく中で、史実通り治安維持法が制定され、共産党が弾圧を受け、竜太を含め作中に登場する思慮深い(まともな)教師たちが、いつ不利益を被ることになるのかと、怯えながら読み進めて行った後半。しかし、まさか最後に急展開があろうとは…。 ついに来てしまったかと、溜息が出た。 竜太を待ち受ける未来が明るいものではないのは分かってはいるが、せめて最後に救いがあるようにと、祈りながら下巻に向かう。

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2025/10/05

#読了 #三浦綾子 昭和初期、まさに戦争前夜の生活を一人の少年の成長を通じて知ることができる。小中学生時代と青年になっても純でまっすぐな微笑ましいエピソード。そのギャップが、すぐそばにある思想弾圧、言論統制の怖さを際立たせる。ただ周りの大人もそれが正しいと教えられてきたからで、...

#読了 #三浦綾子 昭和初期、まさに戦争前夜の生活を一人の少年の成長を通じて知ることができる。小中学生時代と青年になっても純でまっすぐな微笑ましいエピソード。そのギャップが、すぐそばにある思想弾圧、言論統制の怖さを際立たせる。ただ周りの大人もそれが正しいと教えられてきたからで、教育の大切さを痛感。今じゃありえないと思いつつ、今のネット社会には少し似通った空気を感じる。文面に踊らされずちゃんと調べられ、判断される世の中であって欲しいな。 上巻終盤、章タイトルの通り徐々に忍び寄り、ここから怒涛の展開に。傑作と言われるのに納得。 (上から目線ですみません)

Posted by ブクログ

2023/11/11

80年以上も前の事件、それに巻き込まれる羽目に陥った人物という題材を軸とした物語で、30年も以前に発表された小説ではある。が、そういう「何十年前」という変な旧さは微塵も無い。現在の時点でも考えさせられる内容を大いに含む小説だ。 美瑛を訪ねた際に、十勝岳噴火の災害に纏わる話題として...

80年以上も前の事件、それに巻き込まれる羽目に陥った人物という題材を軸とした物語で、30年も以前に発表された小説ではある。が、そういう「何十年前」という変な旧さは微塵も無い。現在の時点でも考えさせられる内容を大いに含む小説だ。 美瑛を訪ねた際に、十勝岳噴火の災害に纏わる話題として小説『泥流地帯』が知られているということを何度も聞いていて、思い切って入手して読んでみた。実質的な上下巻ながら、別作品扱いである『続 泥流地帯』と併せて読み、これが非常に好かったので「同じ作者の別な作品」と三浦綾子作品を何作か続けて読んでみた。何れも、新聞や雑誌の連載で初登場、そして単行本が初めて登場という時期が半世紀やそれ以上も前という作品だった。 三浦綾子は『氷点』でのデビュー以降、概ね35年間の作家活動という経過が在る。その活動の後期というような頃には、少し体調も好くなかったということだが、1990年代にも深い問題意識で幾つもの作品を発表している。その1990年代の作品と言っても、既に30年程度も以前ではあるが。 本作は少年時代に小学校の教員を志すようになり、その道へ進んだという北森竜太という青年が主人公だ。作中の殆どの部分がこの北森竜太の目線で綴られている。 上巻は北森竜太の少年時代、長じて教員となり、教員としての活動に励みながら、同じく教員となった子ども時代からの馴染である女性と幸せな家庭を築くことを夢見るようになって行くという展開である。昭和に元号が改まったような頃から、昭和17年頃迄の経過となる。 この竜太の来し方が描かれている旭川での場面だが、昭和の初め頃の雰囲気が活写されていて凄く読ませる感じだ。そして教員となって赴任するのは空知管内の炭鉱町である。この炭鉱町の雰囲気が、何か凄くリアルに伝わる感じだ。 そして教員としての活動に関することだが、「あの時代の学校?」という様子が非常に詳しく描かれる。そして熱心に授業に取組む竜太達の様子も凄く引き込まれるモノが在る。

Posted by ブクログ