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海の都の物語(6) ヴェネツィア共和国の一千年 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2009/06/27 |
| JAN | 9784101181370 |

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海の都の物語(6)
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商品レビュー
4.2
39件のお客様レビュー
【感想要約】 ヴェネツィア共和国の終焉は、突然の崩壊ではなく、長い試練を経た末の自然死として描かれる。ナポレオン侵攻時の政府対応から衰退の深さを感じ、千年の歴史を追体験した読者に強い寂寥感を残す。 一方で、本書を史実そのものとせず、塩野七生の解釈として読む姿勢も重要である。 【...
【感想要約】 ヴェネツィア共和国の終焉は、突然の崩壊ではなく、長い試練を経た末の自然死として描かれる。ナポレオン侵攻時の政府対応から衰退の深さを感じ、千年の歴史を追体験した読者に強い寂寥感を残す。 一方で、本書を史実そのものとせず、塩野七生の解釈として読む姿勢も重要である。 【内容】 ヴェネツィアという都市の1000年にわたる歴史の物語、第6巻は衰退し滅びゆくヴェネツィアを描く。教皇庁との対立、トルコとのクレタ島を巡る戦争から最後の平穏期、そしてフランス革命後のナポレオンの侵攻に対してヴェネツィアが降伏する(1606年〜1797年)まで。 クレタ島を巡り1645年から25年に渡るトルコとの泥沼の戦争が勃発する。西欧諸国の支援もほとんどない中、大国トルコを相手に孤軍奮闘し海洋国家の意地を見せたヴェネツィアだったが、結局クレタ島を失陥してしまう。その類い稀な合理性から徐々に農業、工業国家の民となりつつあったヴェネツィア人は、海洋交易国家としての実力も、精神ももはや失いつつあった。 ヴェネツィアにとって最後の100年の平穏、文化的には爛熟期を迎えた一方で人々の経済格差は広がり政治は腐敗、国家としての衰退は確実に進み、終焉の時は近づいていた。 フランス革命の自由、平等の熱狂が軍事の天才ナポレオンを伴ってヴェネツィアに襲来したとき、もはやヴェネツィアにそれに抗する軍事力も政治力も残されていなかった。最後の共和国国会の投票の結果、ヴェネツィアはナポレオンに降伏することを決定する。1797年、ヴェネツィア共和国は1000年に渡るその歴史に幕を閉じた。 【感想】 ヴェネツィア共和国の終焉は、著者の記した通り正しく「病気や試練をいくたびも克服してきた末に自然死を迎える人間の死」というのが相応しいだろう。ヴェネツィアは優雅に衰え、そして歴史の表舞台から静かに消えていくように終わりの時を迎えた。その静かな終焉は、長大な歴史を持つ国家であったからこそ、なおさら印象深い。 ナポレオン侵攻時のヴェネツィア政府の対応は、これまで約1000年の歴史で見られた数々の冷静かつ的確なそれらと比べてしまい、ヴェネツィア共和国の衰退をまざまざと感じさせる描写であった。1000年のヴェネツィア史を追体験した後には、寂しさを覚えてしまった。 最後に全巻を通してだが、本書はあくまで塩野七生氏の解釈したヴェネツィア史を基にした小説であることを、肝に銘じて読む必要があるだろう。もちろん細部に渡り調べ上げた上で詳細に記述していることは疑いようがないが、かといって本書の内容全てが歴史的事実であるというのもまた誤りであるし、そのように誤解されることは著者も望んでいないと思う。 歴史をここまで面白いエンターテイメントに仕上げた塩野氏の文章力、そしてそこに見え隠れする数々の卓見には感服するばかりである。
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海の都の物語、最終巻。 凋落のヴェネチア。海と結婚し、地中海の女王といわれたかの国の幕が下ろされた。ナポレオンに脅されたヴェネチアの首脳たちの優柔不断でものを決められない慌てぶりが、最終的にヴェネチアの命運を尽きさせた。 ここに固定化し、錆びついたヴェネチアの共和制の限界があり、...
海の都の物語、最終巻。 凋落のヴェネチア。海と結婚し、地中海の女王といわれたかの国の幕が下ろされた。ナポレオンに脅されたヴェネチアの首脳たちの優柔不断でものを決められない慌てぶりが、最終的にヴェネチアの命運を尽きさせた。 ここに固定化し、錆びついたヴェネチアの共和制の限界があり、パクスロマーナ時代の帝政のスピード感と比べてしまう。
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中世においてさえ、キリスト教の教義よりも自国の利益を優先させていたヴェネツィアだが、トランプ大統領の“アメリカ・ファースト”みたいな傲慢さが感じられないのは、資源に乏しく人口も十分でない中、生き残る為には大国相手の外交努力を怠らず、いざ戦争となったら、国を挙げて戦わざるを得なかっ...
中世においてさえ、キリスト教の教義よりも自国の利益を優先させていたヴェネツィアだが、トランプ大統領の“アメリカ・ファースト”みたいな傲慢さが感じられないのは、資源に乏しく人口も十分でない中、生き残る為には大国相手の外交努力を怠らず、いざ戦争となったら、国を挙げて戦わざるを得なかったから、か。
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