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聖遺物崇敬の心性史 西洋中世の聖性と造形 講談社選書メチエ441
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聖遺物崇敬の心性史 西洋中世の聖性と造形 講談社選書メチエ441

秋山聰【著】

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聖遺物崇敬の心性史 西洋中世の聖性と造形 講談社選書メチエ441

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2009/06/10
JAN 9784062584418

聖遺物崇敬の心性史

¥550

商品レビュー

3.3

5件のお客様レビュー

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2020/11/15

聖遺物の崇拝の歴史、聖遺物そのものと容器の関係、聖遺物の展示と集客などを要領よくまとめた本。ドイツ文化研究者らしく、西欧、とりわけドイツの記述が多い。 読んでいると、聖遺物と仏舎利の並行性が、思われる。聖遺物=仏舎利、聖遺物容器=仏舎利容器、聖遺物展観=ご開帳(これは仏舎利という...

聖遺物の崇拝の歴史、聖遺物そのものと容器の関係、聖遺物の展示と集客などを要領よくまとめた本。ドイツ文化研究者らしく、西欧、とりわけドイツの記述が多い。 読んでいると、聖遺物と仏舎利の並行性が、思われる。聖遺物=仏舎利、聖遺物容器=仏舎利容器、聖遺物展観=ご開帳(これは仏舎利という訳ではなく、秘仏とかだが) 聖遺物容器が、貴重な中身の入れ物として、聖性を顕示するために豪華である(聖遺物の従属物)から、それ自身の芸術的価値を評価されるようになるところ、内容である聖人の似姿として具象的に造形され、偶像崇拝的になっていくところは、成程と思われる。 中世における聖遺物展示で、参拝者にお土産の巡礼記念バッジが売られたり、展示品の目録として、挿絵入りカタログが作成され、その比重が文から挿絵(クラナッハ!)に移っていくところが興味深かった。

Posted by ブクログ

2018/12/04

第1章 聖遺物の力 第2章 トランスラティオ(聖遺物奉遷)と教会構造 第3章 黄金のシュライン―聖遺物を納める容器 第4章 聖遺物容器のさまざまな形態 第5章 聖なる見世物―聖遺物/聖遺物容器の人々への呈示 第6章 聖なるカタログ 第7章 聖性の転移 著者:秋山聰(1962-、...

第1章 聖遺物の力 第2章 トランスラティオ(聖遺物奉遷)と教会構造 第3章 黄金のシュライン―聖遺物を納める容器 第4章 聖遺物容器のさまざまな形態 第5章 聖なる見世物―聖遺物/聖遺物容器の人々への呈示 第6章 聖なるカタログ 第7章 聖性の転移 著者:秋山聰(1962-、神戸市、美術史)

Posted by ブクログ

2011/09/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 本書は、キリスト教世界で神聖視される、聖人の遺体・遺骨・遺灰や、聖人の触れた事物、更には、それに触れたことのあるものを、総称して、「聖遺物」と定義するところから始まるのだが、冒頭の、西洋中世の人々の「聖遺物」に対する、ある種の「執着」ともいうべきエピソードに、当初、予想していた「神聖さ」とは、大きくかけ離れているものだという印象を抱いた。  当時、「聖遺物」の「神聖さ」を保証するものは、聖人の生前も、その後も、継続し続ける「力(デュミナス、ウィルトゥス)」とされ、それが「奇跡」を生じせしめると考えられていたという。  筆者は、「聖遺物」が、次第に、「聖遺物の容器の神聖視」→「容器やそれをモチーフとした芸術作品」へと、「聖人への崇敬」から「個人のイメージの表現」へと変貌する媒体と化していくプロセスを、様々な史・資料を駆使して丹念に辿って論述する。  一般向けに分かりやすく書かれた学術書であるが、個人的には、その「聖性」そのものについての論考を期待していたことから、「モノ」を介しての「聖性」を理解することの限界を、(著者の意図は、もちろん、そこにあるのではないが)本書によって、逆に知ることになった。  

Posted by ブクログ

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