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昭和史 戦後篇 1945-1989 平凡社ライブラリー672
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昭和史 戦後篇 1945-1989 平凡社ライブラリー672

半藤一利【著】

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昭和史 戦後篇 1945-1989 平凡社ライブラリー672

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 平凡社
発売年月日 2009/06/11
JAN 9784582766721

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商品レビュー

4.3

102件のお客様レビュー

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2024/12/18

昭和史 戦後編。 戦前編は戦争に突き進み敗戦へまでだったため、辛い話が多かったですが、戦後になると打って変わって大きく時代が動き、とても面白かったです。 戦後東大の大学生だった半藤さんが、出版社に入ってからも時代の移り変わりをリアルタイムで見てきているので、その時の実際の空気感も...

昭和史 戦後編。 戦前編は戦争に突き進み敗戦へまでだったため、辛い話が多かったですが、戦後になると打って変わって大きく時代が動き、とても面白かったです。 戦後東大の大学生だった半藤さんが、出版社に入ってからも時代の移り変わりをリアルタイムで見てきているので、その時の実際の空気感も含めて知ることができます。 憲法改正のくだりはすごく丁寧に語られていますし、下山事件、三島由紀夫の自決、安保闘争などの大きな事件も取り上げられていて、このあたりはすごく面白かった。 淡々と特にドラマチックにもならず時系列を追って進みますが、ところどころに出る口調がもう江戸っ子で、時々クスッとするところもあり。 ただ戦前、戦後と通して読んでの感想としては、昔から日本人は何も変わっていなかったんだ、ということです。 本当の私たちの姿を知るのはしんどいことでもありますが、それをしてこなかったからこそ今のこの状況なのだと思います。それでもみんな読んだ方がいい、戦前編と合わせて名著です。 最後の今の若い人たちへ向けた言葉は、身が引き締まる思いです。

Posted by ブクログ

2024/10/05

前著である『昭和史1926-1945』(平凡社ライブラリー)につづいて、戦後の日本史のおおまかな流れがわかりやすく解説されています。 GHQによる占領政策と、それに対応する日本政府のやりとりにかんして、比較的多くのページを割いて説明がなされています。現代にまでつづく日本の国の基...

前著である『昭和史1926-1945』(平凡社ライブラリー)につづいて、戦後の日本史のおおまかな流れがわかりやすく解説されています。 GHQによる占領政策と、それに対応する日本政府のやりとりにかんして、比較的多くのページを割いて説明がなされています。現代にまでつづく日本の国の基本的なありかたが、どのようなしかたで形成されたのかということを知るうえでも、興味深い内容でした。 吉田茂から鳩山一郎、池田隼人、岸信介、佐藤栄作といった戦後のリーダーたちが、どのような問題に取り組んだのかということについても、順次説明がなされています。本書の叙述はおおむねそこまでで、それにつづくいわゆる「三角大福中時代」については、ほとんど触れられていません。まだ歴史として語るには近すぎるということもあるのでしょうが、「戦後篇」ということばがタイトルにふくまれていることからも、その辺で終えたほうが読者にとって見通しが得られやすいという判断があったのかもしれません。 また本書があつかっている時代は、著者自身の同時代史でもあり、雑誌『文藝春秋』の編集者としてじっさいに見聞したことがらや、大衆芸能をふくめた文化史について、ところどころで言及されているのも目を引きます。 ただ、いたしかたのないことではあるのですが、前著にくらべると叙述が散漫な印象もあります。

Posted by ブクログ

2024/09/03

『要するに、バブル経済崩壊後の日本人がやっていることはノモンハン、つまり戦前の時代と変わらないんじゃないか。やはり幻想的であり、独善的であり、泥縄的というところがあるということ。』 日本人の根本は変わることなく、これからも幻想を見て、独善的なものの考えをして、泥縄的に物事を実...

『要するに、バブル経済崩壊後の日本人がやっていることはノモンハン、つまり戦前の時代と変わらないんじゃないか。やはり幻想的であり、独善的であり、泥縄的というところがあるということ。』 日本人の根本は変わることなく、これからも幻想を見て、独善的なものの考えをして、泥縄的に物事を実行していくのだろう。言われてみれば、現在も日本はその傾向が強くある。 また、半藤氏はこう語っている。 ・無私になれるか。マジメさを取り戻せるか。日本人皆が私を捨てて、もう一度国を新しくつくるため努力と知恵をしぼることができるか。その覚悟を固められるか。 ・小さな箱から出る勇気。自分たちの組織だけを守るとか、組織の論理や慣習に従うとか、小さなところで威張っているのではなく、そこから出ていく勇気があるか。 ・大局的な展望能力。物事を世界的に、地球規模で展望する力があるか。そのために大いに勉強することが大事でしょう。 ・他人様に頼らないで、世界に通用する知識や情報をもてるか。 ・「君は功を成せ、われは大事を成す」(吉田松陰)という悠然たる風格をもつことができるか。 現在の日本に足りないのはそういったものであって、決して軍事力ではないと私は思います。 もうこの本が出て時間も経ち、時代は令和に変わってしまった。 上記の指摘は、今の日本にとっても的中していると思われる。 結局、日本は昔から変わっていない。国家も国民もそれを望んだ。その一員に自分も含まれる。 戦前、戦後編をそれぞれ読んで、私の持つ日本の価値観は間違っていたのかと思った。 物心ついた頃から、「日本はすごいんだ」ということを唱えられてきた気がして、漠然と「日本はすごいんだ」と勘違いしていたのか。 素晴らしい点はもちろんあると思うが、ちゃんと真相を知らなかった。私がそれを知ろうともしなかったんだ。しかし、それではだめだと気付かされた。

Posted by ブクログ