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文庫版 邪魅の雫 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2009/06/11 |
JAN | 9784062763714 |
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文庫版 邪魅の雫
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商品レビュー
3.8
109件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
死と殺意と、邪念と、それらに求心力を与える一雫の毒薬。バラバラな人々の情動や行動を、小さな壜が繋ぎあげてしまった、そんな物語だった。 シリーズの準レギュラーとも言える益田、青木の2人の視点で追いかける事件群の描写と、毒薬に関わってしまう男たち(+女)の心情描写とが折り重なって進んでいく。『陰摩羅鬼の瑕』で警察官として出てきた大鷹など、酷い言われようで釈然としないもやもやもあったが、最後の憑物落としまで読むとそんなことは気にならなくなった。今回も、なかなかに悲しい。榎木津が彼女にかけた言葉が、冴え冴えと胸に刺さる。 今回はキャラクター達の「らしくない姿」が表出した一編であった。らしくない、からこそ、不思議と当人の存在感がより増すような感覚もあり。益田と行動を共にしていた関口くんに対しては、前作から引き続き印象の転換があった。 あと、いつもぶっ飛んでる榎木津の人間臭い部分が垣間見えたのが印象深い。ちらっとしか登場しなかったが、木場はやっぱり刑事として勘が鋭いんだなあ、と旦那推しの私は密かにうれしく思うのだった。
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今までと違い明確な妖怪イメージがなく,このシリーズには珍しい正統派の探偵小説の雰囲気。他者を操って殺人を犯すという構造は絡新婦と似ているがこちらは明確な殺意ではなく未必の故意に近い。世界と対等に渡り合いたいと願った人間の神のような実験が事件となる。まさに雫を一滴たらして後はどうな...
今までと違い明確な妖怪イメージがなく,このシリーズには珍しい正統派の探偵小説の雰囲気。他者を操って殺人を犯すという構造は絡新婦と似ているがこちらは明確な殺意ではなく未必の故意に近い。世界と対等に渡り合いたいと願った人間の神のような実験が事件となる。まさに雫を一滴たらして後はどうなるかを見ているだけ。 神妙な榎木津がいいキャラをしている。
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珍しいことに、妖怪蘊蓄がほとんど書かれてなかった。なので京極堂の妖怪談義に織り込まれた形での社会課題への言及もなかったような? 本作はいろんな形で「馬鹿者」が描写される。小説なのでデフォルメされてるけど、程度の差はあれ生きていれば誰もが同じ過ちを犯しているような、リアルな人間しかいない。そのせいか、珍しくも榎木津が孤独で切ないエピソードになってしまった。
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