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ロベルトボラーニョ【著】, 松本健二【訳】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社
発売年月日 2009/06/12
JAN 9784560090039

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商品レビュー

4.1

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2024/08/15

ポラーニョ短編集。 いくつかの話で「野生の探偵たち」(http://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4560090084)に出てきた”アルトゥーロ・ベラーノ”、 「2666」(http://booklog.jp/users/junsuid...

ポラーニョ短編集。 いくつかの話で「野生の探偵たち」(http://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4560090084)に出てきた”アルトゥーロ・ベラーノ”、 「2666」(http://booklog.jp/users/junsuido?keyword=2666&display=blog)の”アマルフィターノ”の名前が見られる。 特に”アルトゥーロ・ベラーノ”は、作者自身が自分の分身として語るときの人物像なのだろう。 【1. 通話】 おもに新人作家が語り手となった作品集。 作家として身を立てようとする”僕”と、尊敬する作家センシニとの文通による交流とその終わり。  /「センシニ」 アンリ・シモン・ルプランスは”王子”(ルプランス)の名前とは正反対の冴えない男。 売れない作家の彼は、戦時中に亡命者の逃亡に携わる。彼は人を不快にさせる何かを持ち、まるで透明人間のように印象に残らない。そんな彼の物語。  /「アンリ・シモン・ルプランス」 詩作を通して知り合った”僕”とエンリケ・マルティン。彼とは交流したり離れたり。そして何年も経ち、彼の事を聞いた。 /「エンリケ・マルティン」 作家のBは、自分の作品で作家のAを揶揄し批判する。 しかしAはBの作品を褒め続け、そしてついにBはAとの対面を…  /「文学の冒険」 B(男)はX(女)に不幸な恋をしている。前途多難で愛憎相半ばする。遠く離れてもBはXに電話を掛ける。精神不安定なXはBの電話をどのように受け取っていたのか…  /「通話」 【2. 刑事たち】 ヤクザもの、クーデターに巻き込まれた男の話など。 ストローハットにパリ煙草をくわえた彼はまるで芋虫。彼とは通りで知り合った。彼は北部の出身。そこの生活はまるで自分の躰を丸のみにする蛇のようなんだ。  /「芋虫」 ギャングの使い走りの男の過去語り。 今の生活は悪くはないが、でも何かが違う、何かが懐かしいんだ。  /「雪」 第二次世界大戦で、ロシア兵に捕まったスペインの男が助かることになった”一言”とは。  /「ロシア話をもう一つ」 殺人者から守って、という女たちと山小屋に籠ったウィリアム・バーンズの過ごしたある一夜、そしてその後…。  /「ウィリアム・バーンズ」 俺たちはクーデターの時には収監者たちを拷問したり、補導された娼婦たちと”暇つぶし”をしたりしたさ、でも俺たちは愛国者だ、ひどい事なんてするもんか。  /「刑事たち」 【3. アン・ムーアの人生】 波乱と放浪と挫折の女性たちの人生が描かれた短編4つ。 「野生の探偵たち」では多くの人物がほんの数ページで自分の人生を語っていました。おそらく背景にはいろんなことがあったであろう人の一生を短編で語るのはこの作者の特徴でしょうか。 僕とクララは毎晩セックスをしていた、別れても完全には離れられない、彼女が病んでも、自分の身に危険を感じても、彼女から完全に離れられない。  /「独房の同志」 18歳の頃のクララは天使のように美しく気紛れだった。 それから20年、彼女に降りかかった挫折と時間。  /「クララ」 私の名前はジョアンナ・シルヴェストリ。ポルノ女優。入院中の私はある人物を探る探偵に人生を語っている…。  /「ジョアンナ・シルヴェストリ」 シカゴで生まれたアン・ムーアはその後世界を放浪する。 多くの男、多くの仕事、麻薬、別れ、精神不安定。 僕は彼女とメキシコで知り合った。彼女が若い頃に出逢っていたら本気で恋していただろう。 彼女はアメリカに戻った。もう僕には彼女の人生を辿る術はない。  /「アン・ムーアの人生」

Posted by ブクログ

2022/01/05

た、多国籍風土…っていうのかな…どうなんだろ… どこの国なのかも国境なのかも分からない土地の、砂を噛むような読後感覚 うーん難しい…

Posted by ブクログ

2019/01/01

世界文学の地図を塗り替える、と言われた長編「2666」。その著者による初期短編集。(「2666」は(物理的に)重すぎていったん挫折)。 主な舞台は南米(か、あるいは移民として暮らすスペイン)。売れない作家が文学新人賞に応募し続ける話。刑事が怪しげな犯罪者をいい加減に逮捕する話。...

世界文学の地図を塗り替える、と言われた長編「2666」。その著者による初期短編集。(「2666」は(物理的に)重すぎていったん挫折)。 主な舞台は南米(か、あるいは移民として暮らすスペイン)。売れない作家が文学新人賞に応募し続ける話。刑事が怪しげな犯罪者をいい加減に逮捕する話。徐々に転落していく売春婦の話。あえて大くくりにするなら「うまくいっていない人の身の上話」が続く。 彼らの力になりたいと考えている恋人や友人も出てくる。が、今一つかみ合わないまますれ違う。というかそもそもその友人自身も同じ程度にうまくいっていないし自分のことで精いっぱいなのだ。そしていつしか手遅れになり、損なわれたものは戻らない。筋書きらしい筋書きもないのに、ふとした場面で心揺さぶられるのが不思議でしょうがない。 そしてもうひとつ、南米における独裁政治の影、アジェンデ政権の挫折。人があっさり消えてしまう治安。これらはいくつかのラテンアメリカ文学にヴェールのように覆いかぶさっているのだな、と感じる。 2666、電子書籍化してくれ・・・

Posted by ブクログ

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