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差別感情の哲学
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2009/05/14 |
JAN | 9784062154918 |
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差別感情の哲学
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商品レビュー
3.6
8件のお客様レビュー
おすすめしません。観念的差別論 著者の様々な差別門団に対する理解も多くは皮相的で、「仮想敵」としているさべつしゃも、それに対抗する反差別者も薄っぺらいステレオタイプであるのが残念。その上自らを特権的・俯瞰的に「公平な」位置に置いているのが鼻につく。 巻末に近くなって少し哲学的に踏...
おすすめしません。観念的差別論 著者の様々な差別門団に対する理解も多くは皮相的で、「仮想敵」としているさべつしゃも、それに対抗する反差別者も薄っぺらいステレオタイプであるのが残念。その上自らを特権的・俯瞰的に「公平な」位置に置いているのが鼻につく。 巻末に近くなって少し哲学的に踏み込んだ議論がなされるが、結論はわずか数ページ。しかもそれもあまりに陳腐。
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私は、差別に関してどちらかと言えばかなり批判的であったように思う。でも、その感情は得てして「人を嫌う」という、人間として無いに越したことはないが、あって当たり前の感情まで否定していたように思う。 人間には、もちろん私自身も含めて人を理由もなく嫌う感情というものがあるものである。 ...
私は、差別に関してどちらかと言えばかなり批判的であったように思う。でも、その感情は得てして「人を嫌う」という、人間として無いに越したことはないが、あって当たり前の感情まで否定していたように思う。 人間には、もちろん私自身も含めて人を理由もなく嫌う感情というものがあるものである。 そういった感情を認めた上で、差別と向き合っていく。これまで、私はどちらかと言えば「被差別者」の立場になることは稀であった。 しかし、様々な国の人々と関わる機会が増えるにつれ、それらの人々と共生していこうとする時、「差別」は必ずぶつかる壁なのだと気付いた。 学生時代に「被差別部落」についての授業を受けていたが、今回改めて自らそういった「差別」のメカニズムについて学びなおすことができたように思う。
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※このレビューにはネタバレを含みます
例えば勝間和代に代表される能力主義、本書の言う努力至上主義とも言える近代主義と、差別は非常に親和的な関係にある。「起きていることは全て正しい」という勝間の言葉は「差別ではなく、区別だ」式の現実追認主義にも(どういう具合か)見事に響きあうのだ。本書が深く問題提起しているのは人間の承認欲求は差別感情と実に密接につながっているという事実の困難さである。この社会を動かすエンジンともいえる人間の美徳と「差別感情」という最も暗い部分が、まさに表裏一体として、一人一人の中に動かしがたく存在すること、この事実に我々はどう向き合えばいいのか。
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