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病は気から 岩波文庫
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病は気から 岩波文庫

モリエール(著者), 鈴木力衛(訳者)

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病は気から 岩波文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 1970/04/16
JAN 9784003251294

病は気から

¥440

商品レビュー

4.2

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2024/10/29

154P 初版発行: 1673年 モリエール (1622-1673)フランスの俳優、喜劇作家。本名ジャン=バチスト・ポクラン。オルレアン大学で弁護士の資格を取るが、女優と恋に落ち、劇団を結成。13年余りの巡業生活の後、1659年に風刺劇「才女気取り」で成功を収め、パリに定着し...

154P 初版発行: 1673年 モリエール (1622-1673)フランスの俳優、喜劇作家。本名ジャン=バチスト・ポクラン。オルレアン大学で弁護士の資格を取るが、女優と恋に落ち、劇団を結成。13年余りの巡業生活の後、1659年に風刺劇「才女気取り」で成功を収め、パリに定着した。「ドン・ジュアン」「守銭奴」「人間ぎらい」など、現在も国立劇場コメディ・フランセーズで上演される作品を数多く残している。 病は気から by モリエール、鈴木力衛 自慢するわけじゃありませんが、この子は、すでに二年間、インターンの学生として勤めておりますけれど、学校でなにか論争のあるたびに、この子ほど活発な意見を吐く医者の卵はないでしょう。この子はいまや恐るべき論客となり、議論のたびごとに、反対意見にたいしては、徹底的な痛撃を加えるのです。自説を守って譲らず、自己の主張はトルコ人のごとく、かたくなにつらぬきとおし、自説をひるがえしたことは一度もなく、論理のすみずみにまで考察を押しすすめます。しかし、この子のなかで、なによりもわたしの好きなのは――そしてその点、この子はわたしを見習っているのですが――盲目的に古人の学説を遵守している点であります。 モリエールは初期の『飛び医者』以来、『恋は医者』、『ドン・ジュアン』、『いやいやながら医者にされ』などで、医学と医者をくり返し槍玉にあげてきたが、とりわけ『病は気から』においては、新しい学説や実験を頑として拒否する保守的な医師たちにたいする諷刺がいっそう痛烈になっている。だが、この戯曲を執筆し舞台にかけたころ、モリエールの健康は最悪の状態に達していた。公演の四回目、かれは激しい咳の発作に襲われ、苦痛に堪えながら最後まで演技を続けた。幕が降りると同時にモリエールは舞台に倒れ、リシュリュー街の自宅にかつぎこまれたが、間もなく胸の血管が破れ、大量の喀血をし、妻が迎えに行った司祭の到着をも待たずに息を引きとっている。  歌と踊りをふんだんに盛りこんだ陽気なファルス『病は気から』は、モリエールの死後もしばしば脚光を浴び、国立劇場コメディ・フランセーズの上演回数は、一九六四年までに千六百回を越えている。見て面白いという点では、モリエール劇のなかでも屈指の芝居ではあるまいか。

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2022/09/08

医者嫌いのモリエールが。痛烈に皮肉りまくった1冊。 ヤブ医者にその間抜けで頓珍漢な息子、有能な女中に笑ってしまう。 アルガンはもしかしたら精神病か、異常な神経質といった様子が見られる。 嘗て、アルガンの役をモリエール自身が舞台で演じたみたいだけど、著者を痛烈に罵倒したシーンにて、...

医者嫌いのモリエールが。痛烈に皮肉りまくった1冊。 ヤブ医者にその間抜けで頓珍漢な息子、有能な女中に笑ってしまう。 アルガンはもしかしたら精神病か、異常な神経質といった様子が見られる。 嘗て、アルガンの役をモリエール自身が舞台で演じたみたいだけど、著者を痛烈に罵倒したシーンにて、モリエールがモリエールを貶すというカオスなシーンが何処かで残っていたら見てみたいものだ。

Posted by ブクログ

2021/08/24

アルガンは自分は重い病気だと信じ込んで医者や薬剤師の言いなりになっていた。若い後妻は彼の死ぬのを待ち構えていて、邪魔な娘達を尼寺へ送り込もうと企んでいる。 医者と親戚になれば何かと便利だと、長女を医者と結婚させようとする。しかし長女には相思相愛の相手がいる。 ーーーーーーーーー...

アルガンは自分は重い病気だと信じ込んで医者や薬剤師の言いなりになっていた。若い後妻は彼の死ぬのを待ち構えていて、邪魔な娘達を尼寺へ送り込もうと企んでいる。 医者と親戚になれば何かと便利だと、長女を医者と結婚させようとする。しかし長女には相思相愛の相手がいる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 現実世界にも自分が病気だと思いたがる人って時折いらっしゃいますね。一つにはかわいそぶりっ子、もう一つは医者とか病院といった存在が好きで、そこに係わっていたがる人。いずれにしても誰かに親切にされたり世話を焼いてもらう事に小さな喜びを得ているのでしょう。この主人公も正にそんなオジサン。 この戯曲に登場するトワネットという女中が凄くいい味を出しています。言いたい事をズケズケ言うのに不思議と嫌われずクビにならない。場合によりけりで心にもない事を言う。でも不思議と主からも夫人からも娘からも何かと頼りにされている。彼女の存在が、この喜劇をより面白くしている。舞台で演じるなら、是非どんぐりさんにやってほしい。

Posted by ブクログ