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すべて僕に任せてください 東工大モーレツ天才助教授の悲劇
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すべて僕に任せてください 東工大モーレツ天才助教授の悲劇

今野浩【著】

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すべて僕に任せてください 東工大モーレツ天才助教授の悲劇

定価 ¥1,650

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2009/04/25
JAN 9784103147619

すべて僕に任せてください

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商品レビュー

3.9

15件のお客様レビュー

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2025/08/31

今野浩という金融工学の大家が著した、愛弟子白川浩への追悼書籍、1週間で読み終えた。 大家が”バケモノ”と評した白川教授の最期に虚無感で何も手につかない。 大学内の政治や文教行政の陰湿さに翻弄され早逝した、世渡り下手研究者の数奇な半生を比類のない文才で描いた鎮魂歌である。

Posted by ブクログ

2018/11/18

東京工業大学の教授だった人が書いた一冊。 「白い巨塔」は大学の医学部を舞台にしていたが、 ここで書かれているのは「白い巨塔 現代東工大編」 と言えるようなもの。 かつて自分の助手で、最終的には東工大教授として 壮絶と言っていい死を遂げた男・白川の生き様を 描くことを通じて、金融...

東京工業大学の教授だった人が書いた一冊。 「白い巨塔」は大学の医学部を舞台にしていたが、 ここで書かれているのは「白い巨塔 現代東工大編」 と言えるようなもの。 かつて自分の助手で、最終的には東工大教授として 壮絶と言っていい死を遂げた男・白川の生き様を 描くことを通じて、金融工学という新しい学問の立ち 上げに関わる話を書き綴っている。 金融工学という新参者に対する既存の経済学者や 数学者たちの反発や抵抗に合いながらも、わが道を 行く白川。彼の姿には、不器用で無骨な魅力があって 読んでいるうちに、実はこれはよくできた小説なのでは、 と思うこともあった。 でも、読み終えた直後の感じは決していいとは言え なかった。それは、この本が誰のために何のために 書かれたものなのかがよく見えなかったから。 かつての愛弟子・白川へのレクイエムとして書かれた のか。答えは否。微妙な距離感を保つ白川への著者 の感情は、常に愛情をもったものとは思えない。 そもそも、「東工大モーレツ天才助教授の悲劇」という 副題からは白川への愛情が感じられず、本を売らんが ための陳腐な茶化し文句にしか見えない。 それでは、大学内のパワーゲームへの問題提起か。 確かにその一面もあるとは思う。でも、なにか中途半端。 そんなことを考えながらたどり着いた結論は、著者が 自分のために書いたんだろう、ということ。 こう考えると、このスッキリしない読後感も説明がつく。 自分は白川のためにこれだけのことした、そのおかげで 彼はこんな実績を残した、それと引き換えに命を落としたが それはワタシの非では…こんな思いが透けて見えてきた。

Posted by ブクログ

2018/01/28

結局病気になって消えて若い研究者は、病気になってまで関わるべきだったのだろうか、という疑問が残る。 どんなに讃えても死んでしまったら終わりだ、残された妻子が不憫、不毛という思いが強い読後感。 世界レベル、世界標準と標榜する著者の表現は、ある分野においてはそのように捉えられるのかも...

結局病気になって消えて若い研究者は、病気になってまで関わるべきだったのだろうか、という疑問が残る。 どんなに讃えても死んでしまったら終わりだ、残された妻子が不憫、不毛という思いが強い読後感。 世界レベル、世界標準と標榜する著者の表現は、ある分野においてはそのように捉えられるのかもしれないが、いささか狭量のような気がしてならない。 しかし、全体に漂う不毛感によって、大学の仕事はある程度割り切った方が良い、巻き込まれる必要はないということを示唆されており、それを知ることができたのは大きな収穫である。

Posted by ブクログ