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夏子の冒険 角川文庫
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夏子の冒険 角川文庫

三島由紀夫【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川書店/角川グループパブリッシング
発売年月日 2009/03/24
JAN 9784041212110

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商品レビュー

3.7

146件のお客様レビュー

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2023/02/22

夏子の目に見させたもの

主人公であるプチブルのお嬢様の気まぐれで無鉄砲な言動と、それに翻弄される男達の姿が、コミカルに描かれており、本書のタイトルにあるような冒険小説の趣はない。物語の進行に合いの手を入れるようにしゃしゃり出てくる母親ら女性陣の言動も、ブルジョワジーを茶化す仕立てになっており笑わせる。そ...

主人公であるプチブルのお嬢様の気まぐれで無鉄砲な言動と、それに翻弄される男達の姿が、コミカルに描かれており、本書のタイトルにあるような冒険小説の趣はない。物語の進行に合いの手を入れるようにしゃしゃり出てくる母親ら女性陣の言動も、ブルジョワジーを茶化す仕立てになっており笑わせる。それにしても主人公夏子の目は、三島の目ではなかろうか。夏子に一旦は修道院入りを思いとどまらせた青年の情熱的な目の輝きに、三島は何を見ていたのか。この小説の結末は、三島自身の最期を予感させるような憂国の念や厭世観あるいは耽美の表出とみるのは穿ち過ぎだろうか。

fugyogyo

2025/12/14

三島由紀夫、仮面の告白や金閣寺を断念してひさしぶりに手に取ったこの本、なにこの本!!!めっちゃオモロいやん!!!?!こうと決めたら曲げない夏子の、それは傍から見ると親不孝、突発的な衝動に動かされる夏子の、それは理解不能、だけれど本人にとっては道理があり、直感と行動の辻褄があってい...

三島由紀夫、仮面の告白や金閣寺を断念してひさしぶりに手に取ったこの本、なにこの本!!!めっちゃオモロいやん!!!?!こうと決めたら曲げない夏子の、それは傍から見ると親不孝、突発的な衝動に動かされる夏子の、それは理解不能、だけれど本人にとっては道理があり、直感と行動の辻褄があっている、そういう夏子にどこか自分を重ねてしまう

Posted by ブクログ

2025/11/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

我儘なお嬢様、夏子の冒険譚。 夏子の求めていた「情熱」をもった青年に生まれてはじめて出会い、夏子は一瞬でその青年に惹かれ、無理を言って一緒に旅をする。そのなかで夏子がどんどん「女の子」へ変化していく様子が、今まで読んだ三島由紀夫のイメージと違って驚いた。クライマックスにはとうとう夏子の心に、はじめて愛が芽生えたように思った。 が、最後の2ページで夏子は夏子に戻った。 いや、そうではなくてきっと夏子は最初からずっと変わっていなかった。青年の情熱が目的を果たしたことで消えてしまったために夏子は失恋したのだろう。 夏子が青年から離れたのではない。青年が夏子の中から去っていってしまったのだ。 「豊饒の海」や「女神」「盗賊」もそうだけど、結末が読めない。三島作品大好きです。 ちなみに千野帽子さんの解説も好きでした。 とくに「登場人物にとっての小説の語りというのは、〝内面〟がより叮嚀に記述されちゃった者が〝負け〟ということが多い」これには、とても共感できました。事実、何を考えているのかわからない人って、とても魅力的なんですよね。

Posted by ブクログ