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夏子の冒険 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 2009/03/24 |
JAN | 9784041212110 |
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夏子の冒険
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商品レビュー
3.6
126件のお客様レビュー
夏子の目に見させたもの
主人公であるプチブルのお嬢様の気まぐれで無鉄砲な言動と、それに翻弄される男達の姿が、コミカルに描かれており、本書のタイトルにあるような冒険小説の趣はない。物語の進行に合いの手を入れるようにしゃしゃり出てくる母親ら女性陣の言動も、ブルジョワジーを茶化す仕立てになっており笑わせる。そ...
主人公であるプチブルのお嬢様の気まぐれで無鉄砲な言動と、それに翻弄される男達の姿が、コミカルに描かれており、本書のタイトルにあるような冒険小説の趣はない。物語の進行に合いの手を入れるようにしゃしゃり出てくる母親ら女性陣の言動も、ブルジョワジーを茶化す仕立てになっており笑わせる。それにしても主人公夏子の目は、三島の目ではなかろうか。夏子に一旦は修道院入りを思いとどまらせた青年の情熱的な目の輝きに、三島は何を見ていたのか。この小説の結末は、三島自身の最期を予感させるような憂国の念や厭世観あるいは耽美の表出とみるのは穿ち過ぎだろうか。
fugyogyo
北海道が舞台のひと夏の冒険物語。 コミカルで読みやすい作品。 三島の作品は魅力的な女性がよく登場する。 主人公の夏子は自由奔放で我儘であるが、人を引きつける魅力を持っている。 それに振り回される祖母、伯母、母のやりとりがまたおもしろい。
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『愛の渇き』『青の時代』と来て、本作。エンターテインメントですねこれは。 ただ修道院という設定は、自死願望を明るく言い換えたような表現であって、三島の気質が出ているなと感じた。熊という対象に心を見出して銃を撃つというのも、大東亜戦争の残り香を探しているようでどこか不穏。
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