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雷神の筒 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2009/03/18 |
JAN | 9784087464214 |
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商品レビュー
3.8
20件のお客様レビュー
織田信長の鉄砲衆の頭の橋本一巴を描いた歴史小説。信長は鉄砲を活用したことが躍進の理由とされるが、本書では一巴が鉄砲に注目したことが先である。楽市楽座や鉄甲船も一巴のアイデアとなっており、主人公補正が強い。しかし、それを採用し、現実化させる信長も天才である。しかも、信長は非情であり...
織田信長の鉄砲衆の頭の橋本一巴を描いた歴史小説。信長は鉄砲を活用したことが躍進の理由とされるが、本書では一巴が鉄砲に注目したことが先である。楽市楽座や鉄甲船も一巴のアイデアとなっており、主人公補正が強い。しかし、それを採用し、現実化させる信長も天才である。しかも、信長は非情であり、一巴は報われない。皆が主人公を持ち上げるような主人公補正はない。 織田信長は兵農分離を進めた。これを職業軍人政策と見ることは現代の公務員感覚のバイアスがある。信長の思想は「合戦のないときは、足軽どもに、荷を運ばせ、銭を稼がせる」ものであった(152頁)。信長の兵農分離は民間感覚にあふれたものであった。 「商いというもの、なによりも、人の欲しがるものを長く売るのが肝要」との台詞がある(208頁)。商売の本質が示されている。売ったら売りっぱなしのマンションだまし売りは本当の意味の商売ではない。 信長は仕えたくない主君であった。明智光秀が謀反を起こしたことも理解できる。信長に嫌われた家臣に対して「おまえが仕えるのではない。おまえの砲術が仕えるのだ」と語る台詞がある(427頁)。人間ではなく、スキルで仕える。ジョブ型の発想である。人脈第一のコミュニケーション至上主義の昭和の日本型組織よりも先進的である。
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信長に仕えた鉄砲名人?の橋本一巴の話。 鉄砲伝来と普及、運用と、国内での製造開始や、煙硝の調達などなど、非常に興味深い歴史が背景。 記録にチラリとだけ名前があらわれる人物を膨らませて、とても面白い人として描いているのがスゴイ。 またこの作家さんの小説を読みたいと思えた。 歴史に名...
信長に仕えた鉄砲名人?の橋本一巴の話。 鉄砲伝来と普及、運用と、国内での製造開始や、煙硝の調達などなど、非常に興味深い歴史が背景。 記録にチラリとだけ名前があらわれる人物を膨らませて、とても面白い人として描いているのがスゴイ。 またこの作家さんの小説を読みたいと思えた。 歴史に名前はあるけれど、知らなかった人に出会いたいと思った。中盤以降少しだれたけれど、面白かった。
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鉄砲名人橋下一巴。なるほど題材は面白い。けど『火天の城』以降の山本兼一は何かいまひとつだなぁ。面白いのだが何かいまひとつ。
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