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大洪水 河出文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2009/02/28 |
JAN | 9784309463155 |
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大洪水
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商品レビュー
3.3
5件のお客様レビュー
前衛。具体詩みたいになっている。しかしそれでいて一つ一つの冗長なほどに感じられる描写に明確な意味がある。難解。晦渋。言葉の大洪水だ。
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世界全体を大きな顕微鏡でとらえたような導入部と、いくつかのエピソードから成る小説で、かなり自分好みであった。視点がいいし、ちょいちょい挟まれる小さな話もよい。石を「お坊さん」と呼ぶところとか。 十二章の最後とかかっこよすぎ。 内容の話ではないけど、読む前にこういう難物そうなも...
世界全体を大きな顕微鏡でとらえたような導入部と、いくつかのエピソードから成る小説で、かなり自分好みであった。視点がいいし、ちょいちょい挟まれる小さな話もよい。石を「お坊さん」と呼ぶところとか。 十二章の最後とかかっこよすぎ。 内容の話ではないけど、読む前にこういう難物そうなものはエッセイを読むような感覚で全体をいくつかに切って、あまり全体としてわかろうとしないで読もうと試みたのが個人的によかった。そこそこの長編はこの読み方の感覚をしばらく試す。
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高校時代になぜか読みあさったヌーヴォー・ロマンの叢書の中に、ル・クレジオの確か「調書」があったと思う。たぶん本書は初読。 プロローグが難解だが、物語本編は普通の会話もあってやや平易。 ただ、通常の意味での心理描写はない。都市におけるさまざまなモノの描写であふれかえっている。唯物論...
高校時代になぜか読みあさったヌーヴォー・ロマンの叢書の中に、ル・クレジオの確か「調書」があったと思う。たぶん本書は初読。 プロローグが難解だが、物語本編は普通の会話もあってやや平易。 ただ、通常の意味での心理描写はない。都市におけるさまざまなモノの描写であふれかえっている。唯物論的な空間なのだが、主人公が視線をそそぐそれらのモノに、おのずと主人公の意識が絡まっていく。タイトルの「大洪水」は、モノの洪水のことだろう。 文体は、妙に詩的というか、余計な描写と思えるような修飾がおおく、読みにくい。後期のあの純粋な文体に到達するのは、ずっとあとのことだろう。
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