10歳の選択 中学受験の教育論

森上展安【著】, 森上教育研究所【編】

• 販売会社／発売会社: ダイヤモンド社
• 発売年月日: 2009/02/13
• JAN: 9784478004012

商品レビュー

2017/01/12

2009年刊行。

　世界的に見ると、例えば、独ギムナジウム・英プレップスクール等、中等教育から開始されるトラッキングに向け、準備学習は１０歳からスタートすることが、まま見受けられる。
　日本の中学受験も同様と見ることも出来よう。

　この中学受験・私立中学・中等教育制度について、各種事情・課題を浮き彫りにしようとしたのが本書である。
　我が家では、灘や開成、あるいはそれクラスの学校を受験する可能性が皆無であり、また、中学入試問題の改革は現に受験しようとする場合には直接的な関連性はなく、個人的には、｢２　私立中学の社会学｣と｢５　中学受験の制度論｣が有益であった。

　｢学校ランクにかかわらず、学校内の成績がよい生徒の60％前後には希望職種を有している。しかし、成績中位や下位…は学校ランクにより差が見られる。｣
　｢成績上位の生徒は、学校ランクによらず、70％強の生徒が仕事で成功できると思っている。｣
　｢自己肯定感は、ランク上位の生徒なら校内成績と友人関係に、ランク中位…なら…一様に、ランク下位…なら実技教科の得意…と人気者か否かに、…規定される｣
　｢自己肯定感の分布に学校ランク差はほとんど…ない。｣
　｢入試以前のアドバイスとして…学校ランクは多少低くとも学内で上位にいられる学校を選択すべし｣
　｢入学後では学内成績上位維持のために授業に集中して定期試験対策を怠らない｣、とある。
　蓋し名言で、肝に銘じておくべきであろう。

2013/02/11

私立中学、特に特定上位校にスポットをあて、歴史や理念からその特徴を見ることができる。
どちらかと言うと、学校視点で書かれており、また、学術寄りであるため、子どもの参考にするには物足りない内容。