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人間の未来 ヘーゲル哲学と現代資本主義 ちくま新書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2009/02/12 |
| JAN | 9784480064714 |
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人間の未来
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商品レビュー
4.1
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『ヘーゲルを超えるヘーゲル』でよくわからなかったところが読み取れて勉強になった。 自由を追い求めて行き着いた先が、なぜ収容所と粛清になってしまったのか? ヘーゲルを基礎とする近現代の「左」の指向と「批判」を中心とした行動について。 あまりに左ドライブが強いので右バッターと「普...
『ヘーゲルを超えるヘーゲル』でよくわからなかったところが読み取れて勉強になった。 自由を追い求めて行き着いた先が、なぜ収容所と粛清になってしまったのか? ヘーゲルを基礎とする近現代の「左」の指向と「批判」を中心とした行動について。 あまりに左ドライブが強いので右バッターと「普通の人」は敬遠するのかもしれないけど、自分はこういうのも普通に好きだったりする。でもそんな自分が好きでないのだけどな。
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『人間的自由の条件』(講談社学術文庫)のテーマを改めてていねいに論じなおすとともに、現代におけるグローバル資本主義の矛盾に対してどのような処方箋が可能かという問題についての考察を展開している本です。 著者は、ホッブズとルソーの社会契約説をみずからの観点から解釈し、彼らの仕事によ...
『人間的自由の条件』(講談社学術文庫)のテーマを改めてていねいに論じなおすとともに、現代におけるグローバル資本主義の矛盾に対してどのような処方箋が可能かという問題についての考察を展開している本です。 著者は、ホッブズとルソーの社会契約説をみずからの観点から解釈し、彼らの仕事によって近代市民社会的な「自由」の哲学的な意味における本質が明瞭に取り出されたことを評価します。そのうえでヘーゲルの『法の哲学』や『精神現象学』を読みなおすことで、市民社会的な自由の相克を調停する普遍的なルールをつくり出すことに近代国家の理念を見いだそうとしています。 一方で著者は、近代国家の理念と現実が乖離していることにも言及し、『精神現象学』における「事そのもの」についての議論や、アレントが『人間の条件』において論じている公共空間における活動についての議論を手がかりに、近代的な「自由」の相互承認に基づくルールが実現されるための道筋をさぐっています。 著者は、ホッブズの「万人の万人に対する戦い」からヘーゲルの市民社会論に話をつないで、市民社会における「自由」の哲学的本質を取り出そうとしています。これは、フッサールの現象学の立場を「方法論的独我論」とみなすとともに、主観的確信の条件を「エロス原理」へと拡張する著者の認識論にはっきりと対応しているということができるように思います。しかし近代的な「自由」の哲学的本質を論じるのであれば、シャフッベリやハチソンといったスコットランドの道徳感情論を批判して実践理性の自律を掲げたカント倫理学の意義を見落とすわけにはいかないはずなのですが、著者の議論にはそうした視点は欠如しています。そしてこのことが、著者のヘーゲル国家論解釈が、極めて功利主義的なものに貶められていることの原因になっているように思われます。
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現代社会は、さまざまな困難と矛盾を抱えこんではいるが、人間の本質的な「自由」が生きのびる可能性の原理はまだ死に尽くしてはいない。 この「可能性の原理」を現実化できるか否かは、われわれ自身の一つの根本的な決断にかかっている。つまり、恣意的な理想理念の「物語」からではなく、これ以外に...
現代社会は、さまざまな困難と矛盾を抱えこんではいるが、人間の本質的な「自由」が生きのびる可能性の原理はまだ死に尽くしてはいない。 この「可能性の原理」を現実化できるか否かは、われわれ自身の一つの根本的な決断にかかっている。つまり、恣意的な理想理念の「物語」からではなく、これ以外にはありえないといういくつかの原理的選択肢から一つを明瞭に選びとる、多くの人間の「われ欲す」を現代社会は必要としているのである。
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