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十一番目の志士 新装版(上) 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2009/02/09 |
JAN | 9784167663315 |
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十一番目の志士 新装版(上)
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商品レビュー
3.8
24件のお客様レビュー
★評価は読了後に。 どうやら架空の人物を使って、一通り江戸末期の人物紹介というか評価を簡単にお示ししましょうという試みのように思え。 それ故かあんまり深い話には立ち至らない感あり。まぁもともとストーリーで読ませる語る作家でないから、ある意味この程度にはなるのかもしれず。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
唯一人の長州人、という異常な緊張感と寂寥感が、どう屈折してそうなるか、晋助に自由を与えた。 自由とは、こうである。 晋助の隣りに、他家の娘が臥ている。その娘の脛を晋助は白々とめくった。 (おれは何をしようとしているのだ) と、驚いて自問したときには、自分の中に皮膜を破りちらして別の自分が誕生していることを知った。 (かまわぬ) 傲然と答える自分が、である。浮世の道徳法律(とりきめ)などはなんであろう。法律的には自分は朝敵であり、道徳的にはすでに殺人者であり、しかもなおその殺人は主義で正当化され、道徳的な罪悪感はない。さらに、 (この焼け跡の都で、おれ一人が人間の外だ。おれはただひとりで生きてゆかねばならぬ) ということがある。正体が露顕すれば当然殺されるし、殺される前に当然、相手を斃さねばならぬ生活人である。もはやこの過酷な生存条件のなかでは、道徳も法律もない。すべての人間を縛っているそれらが、晋助の心から解け去っている。 小栗は、いった。 「わしは手練手管を好まない。婦人に好かれる言葉も持たぬ。おまえが好きだと思ったから、唐突にここへよんだ。よく来てくれた」 これが、小栗の睦言らしい。
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剣の腕がたち、思慮も働く長州藩士、天童晋助が幕末の動乱の中で長州藩のために奔走する。小栗上野介暗殺を目的に江戸、京都を経て大阪で勝新太郎に危ないところを匿われるところまでの上巻。 高杉晋作、土方歳三、小栗上野介、勝海舟等幕末における重要人物との絶妙な関わりや追手との死闘、そして女...
剣の腕がたち、思慮も働く長州藩士、天童晋助が幕末の動乱の中で長州藩のために奔走する。小栗上野介暗殺を目的に江戸、京都を経て大阪で勝新太郎に危ないところを匿われるところまでの上巻。 高杉晋作、土方歳三、小栗上野介、勝海舟等幕末における重要人物との絶妙な関わりや追手との死闘、そして女性たちとの艶っぽい展開と読み手を飽きさせず、娯楽性は高い。この後も史実に沿った主人公の活躍と顛末まで興味を持って読めそう。
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