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空ばかり見ていた 文春文庫
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空ばかり見ていた 文春文庫

吉田篤弘【著】

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空ばかり見ていた 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2009/01/10
JAN 9784167753290

空ばかり見ていた

¥330

商品レビュー

3.8

84件のお客様レビュー

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2024/10/31

彼の本にはいつも静かなBGMが流れている。 現実のような作り話のような。 不思議だけど、共感できる登場人物たちが織り成すストーリーの数々。 つながっているのか?それぞれが違う話なのか?という雰囲気で進む。 彼が見ているこの世界は、どうやら、優しさとユーモアで溢れているようだ。

Posted by ブクログ

2024/09/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

目次 ・七つの鋏 ・彼女の冬の読書 ・星はみな流れてしまった ・モンローが泊まった部屋 ・海の床屋 ・アルフレッド ・ローストチキン・ダイアリー ・ワニが泣く夜 ・水平線を集める男 ・永き水曜日の休息 ・草原の向こうの神様 ・リトル・ファンファーレ 流しの床屋・ホクトが登場することだけが共通点の連作短編集かと思ったら、最後の最後にきれいに着地してくれました。 緻密に構成された物語の順番。 それは時系列ということではなく、語られる内容が。 最初の方の話は、手を伸ばせば届きそうなくらいの身近な話。 少しずつ物理的な距離、精神的な距離、世界観の距離を感じながら、最後にひゅんと収束する。 森博嗣と吉田篤弘、そして時折小川洋子には、文章を読んでいると内容に関係なく数学を感じることがある。 計算されつくした切り取り方の美しさ。 詩って数学だよなあ。 もし若い時に『彼女の冬の読書』を読んでいたら、仕事を辞めていたかもしれない。 一年に9か月だけ働いて、冬は読書しかしない。 こころから憧れる生活スタイルだけど、年を取って知ってしまう。 日々のあれこれって、決してまとめてやっつけてしまうことはできないのだ。 「美しさが、しばしば悲しみと共にあるのはなぜか。(中略)美しさはいつまでも永遠であってほしいが、悲しみには終わりが必要になる」 それから、海外に住む親の看病のため、年末年始のひと月不在の妻の留守を守る夫の話である『ローストチキン・ダイアリー』も好き。 娘のために、アドベントカレンダー代わりに紅茶のティーバッグの中に毎日一つの仕掛けをして行った妻。 翻訳家の夫は家事のスキルが多分それほど高くはないけれど、頑張って娘に寂しい思いをさせないようにしている。 だけどクリスマスにはチキンを焼かねばならないのか…それってなぜかタコ糸が必要なんだよね…とちょっと気が重くなったころ、ヒントのような何かがティーバッグから出てくるのだ。 こういうのって、心に余裕がないと作れない。 だって、彼女のその仕掛けは、いつも夫や娘の心に必要なものを間違いのないタイミングで現れるから。 離れていても、心は繋がっているんだなあって。 妻は生きているんだけれど、父と子のちょっと不器用な毎日が、マンガ「Papa told me』を髣髴させる。

Posted by ブクログ

2021/11/29

ホクトさんを中心に回っている話、そんな感じがしました。 話の構成が面白かったです。 ビール瓶の蓋を王冠に喩えて集める話を読んで、ぼくなつを思い出しました。

Posted by ブクログ

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