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戦国武将の死生観 新潮選書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2008/12/19 |
JAN | 9784106036262 |
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戦国武将の死生観
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戦国武将の死生観
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3.5
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「死生学」戦国時代の武士の死は次世への門出で大切な場としていた事、「現世は短く、来世は長し」の概念を持った武将、家族など死に対する恐怖は感じさせない。だが、哀れなのは夫の敗戦から妻と家族は悲惨だったことだ。ただ、夫に務めるだけではない心がけを持ったお市の方、築山どのなどは、「小豆...
「死生学」戦国時代の武士の死は次世への門出で大切な場としていた事、「現世は短く、来世は長し」の概念を持った武将、家族など死に対する恐怖は感じさせない。だが、哀れなのは夫の敗戦から妻と家族は悲惨だったことだ。ただ、夫に務めるだけではない心がけを持ったお市の方、築山どのなどは、「小豆袋の結び目」を兄信長に知らせ、「武田側との内通」織田を攻略する計略など、嫁いでも実家の内命「家族の血」を繋ぐためのスパイ行動は絶やさなかった、と言う。
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切腹が十字切とか、エグイ、80歳まで生きている人もいるので、今の様な医療が無い及び、毒殺とか毒殺、多かったのでは、少量づつずーっととか、いろいろ、死んだ後も晒し首になったんだとか・・・死と隣り合わせにいる生き様は刹那的で、あとがきに、人間は生きたように死ぬとありましたが、では我に...
切腹が十字切とか、エグイ、80歳まで生きている人もいるので、今の様な医療が無い及び、毒殺とか毒殺、多かったのでは、少量づつずーっととか、いろいろ、死んだ後も晒し首になったんだとか・・・死と隣り合わせにいる生き様は刹那的で、あとがきに、人間は生きたように死ぬとありましたが、では我に返って考えると何気なく死んでしまう。ま、それも良しですか。
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勇ましく戦い、華々しく散るというイメージの強い戦国武将。 今でこそ、その行動美学がわかりますが、以前は切腹や自刃の意味が分からず、ただ恐ろしいと思っていました。 武将にとって、臆病者や卑怯者というレッテルを張られるのは最大の屈辱で、そしりを受けながら生き続けるよりは、勇敢に戦って...
勇ましく戦い、華々しく散るというイメージの強い戦国武将。 今でこそ、その行動美学がわかりますが、以前は切腹や自刃の意味が分からず、ただ恐ろしいと思っていました。 武将にとって、臆病者や卑怯者というレッテルを張られるのは最大の屈辱で、そしりを受けながら生き続けるよりは、勇敢に戦って命を散らす方が良いとする、名を残すことを誉とする考えから、彼らの行為は成り立っています。 それに加えて、名誉ある最期を遂げ、名を残した武将の子孫は各地で召し抱えられ、優遇されるという事実があり、武将が死を恐れない真の狙いはそこにあったと知りました。 残される家来の生きる道のために命を張る主君というのも、恰好良いものです。 しかし、キリスト教徒には、この感覚は今も昔も理解されづらい死生観のようです。 フランシスコ・ザビエルも「彼らは名誉の奴隷だ」として、理解できなかったとのこと。 肉体の復活を信じているキリスト教徒にとって、首と胴が離れていては、よみがえりを実現させることができないため。 日本独特のこの死生観を、他教徒の人々に理解させられるかは、日本人にとってけっこう大きなハードルのように思います。 医師である著者は、医学的根拠から、戦国武将の死因についての検証結果を述べています。 伊達政宗は、遺体調査を行ったところ、両眼はともに眼球が保たれていたそうです。 疱瘡の後遺症で右のまぶたが塞がっていたため、片眼しか開けられず、彼の生涯のトラウマとなったのですが、現代ならば、手術で容易に視力を取り戻せたとのこと。 このことから、片倉小十郎が疱瘡で飛び出した政宗の目玉を抉り出したというのは伝説だったとわかりました。 光秀は本の読みすぎで、信長の顔色が読めず、コミュニケーションに齟齬をきたし、逆に眼の良い秀吉が取り立てられたとのこと。 本能寺の変に至ったのは光秀の近眼によるという仮説が挙げられていました。 斬新な説です。 信長は下戸ながら、塩分が高い食べ物を好み、高血圧を患っていたため、本能寺の変がなくても天下統一は成し遂げられなかったという説も興味深く読みました。 秀吉は、好色で房事過多から腎虚(腎の機能が衰えること)となり、全身衰耗になり死へとつながったということも。 その他にも、さまざまな武将の死因が提示されていました。 ガラシャ夫人にはうつ病の気があったというのも、初めて聞く仮定でした。 また、島津兄弟(義久・義弘)は、どちらも老衰で、70~80代まで長生きしたということが、剛健な島津家らしさを物語っているようでした。 まとめとして、戦国時代と現在で異なる死生観について、そして医者としての現代臨床について語られていました。 最後には、従容として死を迎えるための方法として、クラシック鑑賞を推奨し、チャイコフスキーの『悲愴』とかマーラーの九番とかベルリオーズの『幻想交響曲』といった曲名まで紹介されていたため、話の展開にびっくりしました。 映画では黒澤明の『生きる』がお勧めとのことです。 巻末には、戦国武将の病歴・寿命・病歴の一覧が載っており、珍しいリストとなっていました。 当時の武将たちにとって、病気は自己の内なる悪いものであるため、恥ずべきものとして、秘密裏のうちに隠そうとしていたそうです。 そのため、死因を書き留めた文献がきわめて少なく、後世の解明に時間がかかっているとのこと。 しかし400年も昔から、ガンになったり心不全になったりと、人の死因は大して変わっていないものだということに、気付かされました。 仮定が多く掲載されており、全てが通説ではありませんでしたが、医師の記した死生観という、興味深い一冊となっています。
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