歌集 折からの雨

小島ゆかり【著】

• 販売会社／発売会社: 本阿弥書店
• 発売年月日: 2008/11/03
• JAN: 9784776805434

商品レビュー

2022/07/26

2008年刊、著者52歳の第九歌集。雨と風の歌473首を収める。「死は一度　梅には梅のはなが咲き　雨の降る日は天気が悪い」「回転ドアは一人一つの風の谷しづかにひかるガラスを押せり」「恋はかならずかなしきものを花火見にゆきし娘の茜のゆかた」「山時雨聴きしならずやあふむけに冷えわたりたる大津皇子は」「雁渡し、神渡しありおほぞらを雁が行きやがて神が行くなり」「折からの雨に娘の肩を抱く背のびをせねば届かぬ肩を」「拉致されて行く夜の海おもふとき降り乱れくる極月の雨」「疾風の朝捨てに行く空きビンの鳴りつつとほき聖家族教会」「野風道（のふんだう）は好き放題に生くるひと野をゆく風のにほひするひと」

2012/09/11

スバラシイの一言！
初めて聞く言葉、方言というものの、情緒が溢れるさまは、なんて美しいのだろう！

まるで、美しい言葉だけを集めた本のようだ。