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エンジン・サマー 扶桑社ミステリー
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 扶桑社 |
発売年月日 | 2008/11/30 |
JAN | 9784594058012 |
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エンジン・サマー
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商品レビュー
3.6
14件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
切ないです。一生懸命喋ってることをひたすら記録される〈しゃべる灯心草〉、彼は文明が滅んだ世界で聖人になるためにいくつもの共同体を巡りたくさんの人に会うけれど。。 自分探しの旅かな、と思ってたら最終的に…天使たちに何かを教えるためにコピーされたのかな。浮いてる島それはラピュタ、と思っていたら終盤で「ラピュタ」と呼ばれていました。ガリバー旅行記の頃からラピュタはあるのでもう古代遺跡みたいなものか。 ラスト切ない。いつもはスイッチ切られてるのかな……このことを踏まえて最初に戻ると。。
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遠い未来のアメリカ、インディアンの末裔たち、天使たち(過去の人間)が残した機械文明の残骸を利用し生きる。あれ?どこかで読んだ設定。と思ったら、つい先日読んだル=グインのオールウェイズ・カミングホームに設定が似ている。内容は、しゃべる灯心草という名の少年が語る自らの物語。ラストを読...
遠い未来のアメリカ、インディアンの末裔たち、天使たち(過去の人間)が残した機械文明の残骸を利用し生きる。あれ?どこかで読んだ設定。と思ったら、つい先日読んだル=グインのオールウェイズ・カミングホームに設定が似ている。内容は、しゃべる灯心草という名の少年が語る自らの物語。ラストを読んで、最初に戻ると切ない・・・。幻想系のSF作品。
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9/24 読了。 はるか数千年前、機械文明は死に絶えた。地上に残った人びとが作りだした蜂の巣状の迷路街リトルビレアでは、「ひも系」「みず系」「このは系」「しめがね系」などと呼び習わされるトーテムを同じくする者同士が結びつきながら暮らしていた。文明崩壊後に空を目指した人びとのことは...
9/24 読了。 はるか数千年前、機械文明は死に絶えた。地上に残った人びとが作りだした蜂の巣状の迷路街リトルビレアでは、「ひも系」「みず系」「このは系」「しめがね系」などと呼び習わされるトーテムを同じくする者同士が結びつきながら暮らしていた。文明崩壊後に空を目指した人びとのことは長い時間を隔てて伝説の物語となり、リトルビレアでは彼らを<天使>と呼んでいた。物語の記憶を司るトーテム「てのひら系」の少年<しゃべる灯心草>は、あるとき<一日一度(ワンスアデイ)>という「ささやき系」の少女と出逢う。互いに惹かれ合うものの、ワンスアデイは自らのルーツを求めて、リトルビレアの外からやってきた<ドクターブーツのリスト>の人びとについて行ってしまう。いつか聖人になりたいと願う<灯心草>も、彼女からしばし遅れてビレアを出、外の世界を見に行く決意を固める。 幹線道路やネジや時計やアメリカ国旗が今と全く違う意味を持って神話と化した世界で、ネイティヴ・アメリカンのようにトーテムを重視するビレアに生まれ、猫(虎)を神のように崇めて都市の遺跡でヒッピー的な生活を送るリストの人びと、荒野に散らばる遺物を拾って暮らすアベンジャー、そして空の都ラピュタの天使たちに出逢う<灯心草>のジュブナイル小説。SFのサイエンスの部分が巧妙に隠されているので、口承の物語のなかにある「なぜ世界がこうなったのか」のヒントを繋いでいくのが楽しい。文明崩壊後の世界は一見ユートピアのようにも思えるが、そこかしこにディスコミュニケーションの重たい壁が立ちはだかり、人びとは途方に暮れて立ち尽くしている。物語る想念となった<灯心草>は「物語は人を救うことができるのか」と切なく訴えかけているように思える。
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