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死都日本 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | 火山学者をも熱狂させたメフィスト賞、宮沢賢治賞奨励賞受賞作。西暦20XX年、有史以来初めての、しかし地球誕生以降、幾たびも繰り返されてきた“破局噴火"が日本に襲いかかる。噴火は霧島火山帯で始まり、南九州は壊滅し、国境を越え北半球を覆う。日本が死の都になってしまうのか?文学と科学の見事な融合の『震災列島』も一緒にどうぞ。 |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2008/11/13 |
JAN | 9784062761956 |
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死都日本
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商品レビュー
4.2
62件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
霧島火山の破局噴火をシミュレーションした小説。加久藤カルデラ全体の噴火は数万年に一度の規模であり九州南部ほぼ全域を火砕流で埋め尽くすほどの規模。噴火24時間で350万人、48時間で1000万人の死者を出すと推計される。火山噴火は地震と違い被害が長期間に及ぶ。噴火物に始まり、ブラスト、火砕サージ、火砕流、ラハール(泥流)、火山灰による家屋倒壊、インフラ機能停止、農作物・産業への影響、日照低下による気候変動と影響は広範に及び日本のみならず地球規模での災厄をもたらす。 この小説の秀逸なところは自然災害による直接的な被害だけでなく、この災害に乗じてアメリカや中国がどのような謀略を取るかまでシミュレーションしているところ。またフィクションではありながら、これまでの自民党の国土開発政策を強烈に批判しているところも注目に値する。火山国家・地震国家である我が国の現在の繁栄は偶然の休閑期であるに過ぎず、節操のない国土開発によりリスクが高まったいま大災害が起こると国家崩壊の危機に陥ると警鐘を鳴らす。「神の手作戦」は意外なことに諸外国に対する言葉による説得であり脅迫であった。火山灰による気候変動・農業被害という事実を突きつけることで、日本のみをターゲットとした信用不安を世界的なものにすり替え、一定の正常化をすることとなった。菅原総理のように世界に対してこれほどまでの演説・芝居を打てる政治家が日本にいたことがあったか。また静間のような視野が広く冷静かつ行動力のある官僚はいるのだろうか。 "SECOND BEST, TOMORROW"(今できることをやれ!)
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前半は火山学者の脱出劇が中心、後半は首相菅原の外交戦略を中心に話が進む。特に前半の火山や火砕流についての解説が詳細で学びがある。時々、神話が火山災害を表しているという説が挟まれる。割と説得力ある気がする。 ところで、衛星に乗せた弾頭ミサイルって結局なんの役に立ったの?
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破局噴火による日本崩壊。 災害へ立ち向かう学者、日本を守るため画策する政府、そんな日本を付け狙う諸外国。 圧倒的科学的知見と政治の駆け引き。ただパニックを描いたディザスター小説ではない。
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