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死都日本 の商品レビュー

4.2

61件のお客様レビュー

  1. 5つ

    25

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2024/05/04

破局噴火による日本崩壊。 災害へ立ち向かう学者、日本を守るため画策する政府、そんな日本を付け狙う諸外国。 圧倒的科学的知見と政治の駆け引き。ただパニックを描いたディザスター小説ではない。

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2024/04/12

阿蘇に旅行に行くので再読!この小説のおかげですっかり火山ファンです♪『死都日本』の舞台は霧島火山付近ですが、阿蘇山も同じ九州のじょうご型カルデラ火山なので、予習(?)はバッチリ! 『死都日本』の舞台は九州南部の火山地帯。破局的噴火に巻き込まれた主人公・黒木の運命を描く災害小説的...

阿蘇に旅行に行くので再読!この小説のおかげですっかり火山ファンです♪『死都日本』の舞台は霧島火山付近ですが、阿蘇山も同じ九州のじょうご型カルデラ火山なので、予習(?)はバッチリ! 『死都日本』の舞台は九州南部の火山地帯。破局的噴火に巻き込まれた主人公・黒木の運命を描く災害小説的な側面と、噴火によって国家滅亡の危機に瀕する日本を存続させる為に国内外で知略を尽くす、もう一人の主人公・菅原総理を描く政治小説的な側面もある、濃厚な超大作です! ストーリー自体はフィクション(…というよりも火山が噴火したら何が起きるかをシミュレーションした小説のような感じ)ですが、火山に関する解説や過去の事件は事実に基づいていて、アイスランドのラキ山の噴火のせいで日本で江戸時代に大飢饉が起きた事があるとか、噴火の後の土砂災害がかなり危険な事とか、オドロキの事実の連続! 著者の石黒耀さんはなんとお医者さま!…なのだけどかなりの火山好きのようで、火山に関する記述は科学的にも確かなものなのだとか(しかも図解あり)。さすがお医者さま。火山学者の中での評判もよく、「破局噴火のリスクと日本社会」というシンポジウムが開催されるほど!民俗学、政治、経済の知見を生かした緻密なストーリー展開と、素朴なセリフ回しや表現が… ギャップ萌えです(о´∀`о)!! 火山大国・日本に住む人は全員読んだ方が良い珠玉の名作!私は『死都日本』の影響で、トンガ火山が噴火した時は米をひとり大量買いしました(^_^;)。価値観が変わる一冊です!

Posted byブクログ

2024/04/01

2002年第26回メフィスト賞受賞 2005年第15回宮沢賢治賞奨励賞受賞 2005年日本地質学会表彰 火山界からのエールですね 作者の石黒さんは、医師であり火山マニア(に違いない)。SF災害小説。クライシスノベル。 九州霧島山の地下加久藤火山が破局的噴火。そこから九州に連なる...

2002年第26回メフィスト賞受賞 2005年第15回宮沢賢治賞奨励賞受賞 2005年日本地質学会表彰 火山界からのエールですね 作者の石黒さんは、医師であり火山マニア(に違いない)。SF災害小説。クライシスノベル。 九州霧島山の地下加久藤火山が破局的噴火。そこから九州に連なる火山が活動を始める。 他のメフィスト賞とはちょと違うのでは⁉︎ “日本沈没”や“復活の日”みたいなやつでは⁉︎ 期待感が膨らみます。 マニアらしく使われている地図や地名、火山等、かなりの知識の下のリアリティです。 火砕流が海上を進み、ついには鹿児島まで到達。 九州はほぼ全滅。 火山学者がこの火砕流から逃げながら、災害の被害の広がりを表現していきます。 この後、南海地震、東海地震へと予測される中、日本は国家として生き残る為の戦略を立てる。 「神の手作戦」として、売られる円を買い支えアメリカ政府と交渉を試みる。 最後の一手は、首相により発表された日本国土の復活案。太古からの災害を避ける新しい国土造り。この戦略により死都日本は復活の希望を得る。 ストーリーの中で古事記の中の火山活動描写や ヨハネ黙示録大バビロンの焼失を盛り込む。ここが興味深いところなんだけど、そこで緊迫感が薄れたりするような気もするんですが面白いんですよね〜。

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2024/02/17

600ページ超の長編読了しました!読み応えのあるSFでした。日本の抱える宿命である火山噴火について専門的な説明も加わり楽しめました!

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2023/09/16

西暦20XX年、有史以来初めての、しかし地球誕生以降、幾たびも繰り返されてきた“破局噴火”が日本に襲いかかる。噴火は霧島火山帯で始まり、南九州は壊滅、さらに噴煙は国境を越え北半球を覆う。日本は死の都となってしまうのか? 火山学者をも震撼、熱狂させたメフィスト賞、宮沢賢治賞奨励賞受...

西暦20XX年、有史以来初めての、しかし地球誕生以降、幾たびも繰り返されてきた“破局噴火”が日本に襲いかかる。噴火は霧島火山帯で始まり、南九州は壊滅、さらに噴煙は国境を越え北半球を覆う。日本は死の都となってしまうのか? 火山学者をも震撼、熱狂させたメフィスト賞、宮沢賢治賞奨励賞受賞作。(講談社文庫) 黒木伸夫 本作品の主人公。日向大学工学部助教授。「宮崎を造った火山の話」を地元紙に連載し、加久藤火山の存在や火山噴火の恐ろしさを県民に広めた。火山オタクで防災工学の講義はいつも火山の話になる。その話芸には、学生達のファンも多い。国家プロジェクト"K作戦"の一員(コードネームは「クロマツ」)としての活動を真理や岩切に話せずに苦悩する。彼自身の予測よりも早い加久藤火山復活のその場に岩切と共に立会い、決死の脱出を試みる。 黒木真理 伸夫の妻。大阪出身の麻酔科医。 女子大生時代の観光旅行中にフィールドワーク中の伸夫に出会い、結婚した。伸夫の話芸の一番のファンでもある。噴火当時、日南はまゆう病院に勤務中だった。 岩切年昭 宮崎日報の記者。伸夫の日向大学での後輩。 「宮崎を造った火山の話」の担当をしていた。黒木伸夫と共に加久藤火山の破局噴火からの脱出行を行ったことにより、"K作戦"に関わっていく。

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2023/04/23

【きっかけ・目的】  何でこれを知ったのかよくわからない。しかし最初に読んだ時はとても興奮した一冊だった。日本沈没とどっちにするか悩んだけどこちらを選択して読んだ。 【感想】  一番最初に読んだ時の評価が一番高い。なかなか内容は手が込んでいる。  九州南部、加久藤霧島火山の破局...

【きっかけ・目的】  何でこれを知ったのかよくわからない。しかし最初に読んだ時はとても興奮した一冊だった。日本沈没とどっちにするか悩んだけどこちらを選択して読んだ。 【感想】  一番最初に読んだ時の評価が一番高い。なかなか内容は手が込んでいる。  九州南部、加久藤霧島火山の破局的噴火を題材とした災害パニック小説だ。実際に噴火を迎える前に多くの伏線が仕込まれている。 ①古事記から神話時代の話を昔の噴火がモチーフになっていることを繰り返している。 ②日本政府の政権交代から噴火予知の裏事情が①とあわせて描かれている。 ③破局的噴火を前にして神話とシンクロさせている。  テンポよく読めるのだが、古代神話が噴火など伝説として昇華され伝承されることを繰り返すあまりパニックが被害数値だけにとどまってしまったことはとても痛い感じがする。政権交代時の混乱に乗じたK作戦本部なども描くのはいいのだがもっと何かいい手段がなかったのか読んでいて気になった。読み返すとどさくさ紛れ感があり中途半端になってしまう。  そして、①②③という流れの中で伏線回収が最後あまりできていない点がすごい気になる。噴火に誘発される形で東南海地震が来ておしまいになるが、そもそも噴火中心に展開してきてそこに地震が重なることが前半から後半にかけて何も情報として展開されていない。古代神話から着想を得て新しい日本が出発するのはいいのだが、神話が伏線となっているのであれば噴火そのものがあまりに大きすぎ規模が伏線を超えすぎている感はある。  さすがに津波は?家屋などの倒壊は?想定被害は?ということが全て置き去りで、それでいて次の新しい時代は、という流れは強引すぎないかと思ったわけです。 【終わりに】  神話とシンクロさせておいて地震との寓話はないのかとか、噴火ばかり予知して地震はなかったのかとか、とにかく噴火を描きたかったの!という小説だった。面白かったんだが、最後の終わり方がかなり消化不良だった。

Posted byブクログ

2023/02/25

高校時代地学を選択したのもあって、ワクワクしながら読んだ。 火山噴火の躍動感とそれに翻弄される人間。火山や地震活動が活発な場所に私は住んでいるんだなと実感させられる。

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2022/08/21

日本沈没モノ。とてもおもしろい。 直後になんとなく手にとった”宇宙(そら)へ”を読みだしたのも縁。 https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014593/ 自説開陳の部分が概ね同意なのだけど鬱陶しい。あとアメリカ人学...

日本沈没モノ。とてもおもしろい。 直後になんとなく手にとった”宇宙(そら)へ”を読みだしたのも縁。 https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014593/ 自説開陳の部分が概ね同意なのだけど鬱陶しい。あとアメリカ人学者の南部訛り口調の描写が惜しい。どちらも編集者のしごとだけと思うけど直させるのは難しいかったのだろうな。

Posted byブクログ

2022/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2002年。第26回。 宮崎県で噴火が起きて、日本全国、国外にも影響する話。「日本沈没」みたいなものかなぁ、TVドラマでしか知らんが。 火山学者の決死の脱出。妻とも生きて会えた(なんだかな)。火山を知らないと書けない小説だね。全体的に斜め読みw

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2021/12/26

噴火・地震による自然災害の恐ろしさが描かれており、災害から命からがら逃げ延びていく火山学者、命を落としていく大量の人々、舞台裏でうごめく政治家たちの描写が細かに描かれていて楽しめました。神話と噴火を結び付けてところどころ説明されているところも、とても興味深く読むことができました。...

噴火・地震による自然災害の恐ろしさが描かれており、災害から命からがら逃げ延びていく火山学者、命を落としていく大量の人々、舞台裏でうごめく政治家たちの描写が細かに描かれていて楽しめました。神話と噴火を結び付けてところどころ説明されているところも、とても興味深く読むことができました。今の日本社会、防災に対する意識について改めて考えさせられる一冊。

Posted byブクログ