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自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の「罪と罰」 朝日文庫
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自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の「罪と罰」 朝日文庫

佐藤幹夫【著】

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自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の「罪と罰」 朝日文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 朝日新聞出版
発売年月日 2008/11/30
JAN 9784022616012

自閉症裁判

¥220

商品レビュー

4.1

21件のお客様レビュー

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2025/09/27

いや、そうなんだよな。レッサーパンダ事件を追ったルポやドキュメントって、確かにないんだよ。そりゃあ、軽度知的障害が犯人だなんて知りようがないよね。我々一般人には。 20年障害者施設にいて作家になったという作者の葛藤がこれほどか、これほどまでにかと伝わってくる。被害者の女性の両親...

いや、そうなんだよな。レッサーパンダ事件を追ったルポやドキュメントって、確かにないんだよ。そりゃあ、軽度知的障害が犯人だなんて知りようがないよね。我々一般人には。 20年障害者施設にいて作家になったという作者の葛藤がこれほどか、これほどまでにかと伝わってくる。被害者の女性の両親の理性さ、加害者にたずさわった施設の関係者、そして、いちばんに胸を打たれる最終章の「加害者の妹」の末路。 たまたまだ。たまたま、私たちは健常者に生まれついた。健常を損ねる人たちは間違いなく存在することを、しかも手足がないだの目が見えないだの、そんなことじゃない。ひとくくりにすれば自閉だ。自閉といっても軽度から最重度まである。最重度は、言葉を発せない。ジャンプしながらどこかへ行ってしまう。小学生の時、そんな子のお世話係だったからよくわかる。 弁護団や地域の団体、そして作者の活動や真意もわかる。けれど本作で一貫しているのは、被害者の女性を決してないがしろにしていないことだ。 最後まで読んでも、そして文庫版の本人あとがきを読んでも、やはり悔しさは隠せていない。しかし私はそれを少し傲慢だとも思ってしまう。 「加害者に少しでも反省させたい」「心から悔恨してほしい」とは、健常者の立場にあるからではないか。あふれて寄せたマスコミの感覚と大差ないのではないか。ただ、自分が納得したいだけではないのか。 力の入ったルポルタージュでした。表紙もまたね、いいんですよ。

Posted by ブクログ

2021/12/16

 2001年に浅草で起きた、レッサーパンダの帽子を被った男が女子大生を刺殺した事件についてのノンフィクション。通り魔的な犯行であり、犯人の異様な風貌から大きな話題となった事件でもあります。  逮捕された犯人が前科のある知的障害者であったことで、その後のことがあまり語られなかった...

 2001年に浅草で起きた、レッサーパンダの帽子を被った男が女子大生を刺殺した事件についてのノンフィクション。通り魔的な犯行であり、犯人の異様な風貌から大きな話題となった事件でもあります。  逮捕された犯人が前科のある知的障害者であったことで、その後のことがあまり語られなかったこの事件を、著者は本当に丁寧に取材しています。それゆえに読後感は非常に重いです。  障害を理解して裁く。争点は責任能力等ではなく、加害者の行動が異様で普通の人から見ると不合理であろうとも、加害者には加害者の理屈がある。その理屈を理解しようとするのかどうか。本のタイトルはこれを問うのだと思います。  しかしこの本を読んだときに一番心に残ったのは福祉行政の在り方でしょう。加害者(家族含む)に何かしらの介入があれば防げた事件だったかもしれません。刑務所が最後の福祉の砦となっている現状も含めて課題は多いのです。  被害者はもとより、加害者の妹の境遇もまた悲惨です。母親亡き後、加害者とあればあるだけ金を使う父親の面倒をみて高校進学せずに働いて家族を支えていましたが、事件後に若くしてガンで亡くなります。この妹の「いままで生きてきてなにひとつ楽しいことはなかった。」という言葉は胸をえぐられます。彼女を最後に支えた人々がいたことは、この本の数少ない救いです。  著者も言っていますが、加害者の人生はこの二人の犠牲の上にあります。それを本人は理解しているのか。それは他人にはわからないことなのでしょう。 

Posted by ブクログ

2017/02/05

レッサーパンダのかぶりものをした男が起こした、殺人の裁判について。記憶にあるものの、詳細は忘れていたし、親族の話も初めて知ることばかり。難しい問題を含んだものだったと知らされた。

Posted by ブクログ

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