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粗茶を一服 損料屋喜八郎始末控え
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2008/10/30 |
JAN | 9784163275406 |
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粗茶を一服
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商品レビュー
3.3
13件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
町飛脚が届けるのは、書状だけではない。言伝もあれば、金を届けたりもする。両替商の近江屋には、朝から夕までひっきりなしに、町飛脚が出入りする 休んでいる限り、職人には手間賃は入ってこない。その上、雨は、肌寒さを長屋の路地に居座わさせているのだ。懐も肌も、両方が薄ら寒い職人は、何度も舌打ちをしてから、恨めしそうな目で雨空を見上げた
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内容(「BOOK」データベースより) 大不況下でも図抜けた身代を誇る札差のドン・伊勢屋を陥れようと、悪い噂を江戸中に流しているのは果たして誰なのか。仕掛けられた罠、謎、そして伊勢屋の豪快な意趣返し。極上の茶の香りにのせ茶室で展開される商人たちのかけひきに喜八郎はどう動くのか。秀...
内容(「BOOK」データベースより) 大不況下でも図抜けた身代を誇る札差のドン・伊勢屋を陥れようと、悪い噂を江戸中に流しているのは果たして誰なのか。仕掛けられた罠、謎、そして伊勢屋の豪快な意趣返し。極上の茶の香りにのせ茶室で展開される商人たちのかけひきに喜八郎はどう動くのか。秀弥との恋の行方も気になる大人気シリーズ第三弾。 平成30年5月23日~25日
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面白かった。 2018年、戌年に「猫札」から始まる小説である。 7話からなるのだが、最初の騙りの話から、次々とその騙りの本体が、見えて来る。 札差会所の伊勢屋四郎左衛門の話。 棄捐令によって多額の貸金棒引きに迫られた他の札差たちの中の者が、猫好きの伊勢屋の足を引っ張られるような事...
面白かった。 2018年、戌年に「猫札」から始まる小説である。 7話からなるのだが、最初の騙りの話から、次々とその騙りの本体が、見えて来る。 札差会所の伊勢屋四郎左衛門の話。 棄捐令によって多額の貸金棒引きに迫られた他の札差たちの中の者が、猫好きの伊勢屋の足を引っ張られるような事態を起そうとしている。 その悪だくみをどう処理好いていくのか? 大口屋は、伊勢屋を廃業へ追い詰めるために、猫札と称してだまし取らろうと、大城屋と、近江屋の手代の雪三郎を手下に従えたのだが、、、露見してしまい、土左衛門となってしまう。 損料屋喜八郎始末控えなので、主人公は、喜八郎なのだが、この小説は伊勢屋を中心に描いている。 題名の「粗茶を一服」も、茶道では、この言葉は、普通の粗茶の扱いででなく、御濃茶迄の事であり、正式の懐石料理付きの茶事の事である。 一般に、我母などが、「粗茶ですが・・・」と、言いつつ静岡の玉露を来客のおもてなしに使用していたが、あなた様は、粗茶かもしれませんが、精一杯のおもてなしをしておりますと、言う意味合いだと、、、幼心に聞かされていた。 茶道を習って、この言葉は、難しいと、感じたものである。 表だった言葉の中に含む意味合いを解く難しさ。 伊勢屋が、名品の器に料理を謎解きのような趣向で、もてなすのを、なんと上手く調理しているのだろうと、、、、。 最後の懐石の料理の後の縁高の主菓子にあんで包んだおこしとは、、、想像もつかないお菓子であったのには、笑ってしまった。 棄捐令発令前の元旦に札差が、役人を宴会に招待した時に振舞ったのは、尾張特産の大粒小豆と和三盆使用の汁粉で、理解できた。 何と上手く当てはめているのだろうと、、、、。 最後に十三夜のにゅうめん 「提灯下に居る子犬が鼻を鳴らした」 戌年にピッタリだったかも、、、と、楽しく読み終えた。
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