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実利論(上) 古代インドの帝王学 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 1984/09/01 |
JAN | 9784003326312 |
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実利論(上)
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実利論 上 古代インドの帝王学 著:カウティリヤ 訳:上村 勝彦 岩波文庫 青263-1 ウェーバが、本書に比べれば、マキャヴェリの君主論などたわいもないものと、言い放った権謀術数のテキストです。 伝紀元前4世紀にインドの宰相、カウティリアの著書としてつたわっている、孫子と比...
実利論 上 古代インドの帝王学 著:カウティリヤ 訳:上村 勝彦 岩波文庫 青263-1 ウェーバが、本書に比べれば、マキャヴェリの君主論などたわいもないものと、言い放った権謀術数のテキストです。 伝紀元前4世紀にインドの宰相、カウティリアの著書としてつたわっている、孫子と比較して詳細を極めている 度量衡の統一など、孫子に加えて、法家のような巧みな政治術をも包含する 既に紀元前に大量の事物を扱っていた中印両国はそのオペレーションや分類方法についても、群を抜いている 本書は、短文の箇条書きにて、具体的で分かりやすい 内容は、六法辞典のような法令集、そして軍略集、戦略書といった内容が混在している さすがだとおもったのは、王とは国家の根幹であり、王とは、民の前では精励でなければならないし、権謀術数も民を守るためのものでなければらないと言っているところである 気になったのは、以下です 王の幸福は臣民の幸福にあり、王の利益は臣民の利益にある。王にとって、自分自身に好ましいことが利益ではなく、臣民に好ましいことが利益である 王は常に精励であり、実利の実現に努力せよ 精励は実利の根本であり、その逆は不利益のもとである 実利こそが、主要である、なぜなら、法と享楽は実利に基づくからである スパイには、定住スパイと、移動スパイがいる あらゆるところに、スパイを配置して情報を採れ 敵対している大臣がいたら、その敵を大臣を殺せばその富を渡すとそそのかして、大臣を撃たせ、成功すれば、そのものを反逆罪で速やかに処刑せよ 息子に注意せよといっている、唯一の息子といえども、修養を積んでいない者を王位につけてはならない 敵対する王子に対しては、自分の死後の王国を譲ると言って懐柔するか、一人息子であれば幽閉するか、他に王子がいるのであれば、殺害するべきだ 後宮にあっても王は油断してはならない、王妃に殺された王もいる。諸所の間に、兵を配置し、老女が王妃を検査した上で、王妃と会うべきだ 王宮を立てるときは、秘密の出口をつくって、いつでも脱出できるようにするべきである 賢者はかくのごとく収益を計り、収入を増大させ支出を現象させるべきである ただ、賢明なのは、やみくもではなく、正しい基準をもちいて物事を判断しているところである ISBN:9784003326312 出版社:岩波書店 判型:文庫 ページ数:480ページ 定価:1370円(本体) 1984年09月17日第1刷発行 2024年08月09日第4刷発行 目次 上巻 訳者まえがき 第1巻 修養 第2巻 長官の活動 第3巻 司法規定 第4巻 刺の除去 訳注 下巻 第5巻 秘密の行動 第6巻 〔六計の〕基本としての輪円(マンダラ)(外交政策序論) 第7巻 六計について(外交政策本論) 第8巻 災禍に関すること 第9巻 出征する王の行動 第10巻 戦闘に関すること 第11巻 共同体(サンガ)に対する政策 第12巻 弱小の王の行動 第13巻 城砦の攻略法 第14巻 秘法に関すること 第15巻 学術書の方法(タントラ・ユクティ) 訳注 解説
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※このレビューにはネタバレを含みます
マキャヴェリの『君主論』ではかなりえげつない権謀術数が説かれますが、この『実利論』もかなりのどぎつさです。 本書解説でも「本書の作者は、自国の治安を守り、国力を増強して、他者の領土を獲得するために、君主の採用すべきありとあらゆる権謀術数を説く。なかんずく、本書の随所で展開される諜報活動の実例は、最も注目すべきものの一つであろう。インドの古典において諜報活動は非常に重視され、後代の文学作品においても、スパイを適切に活用できぬ王は非難されている。」と述べられるように、スパイの活用法については特に念入りに説かれます。 この本を読んでいると王族で生まれることが全く羨ましくありません。どんなに贅沢ができたとしても私は謹んでその権利をお返ししたいと思います。ブッダももしかしたらそういう気持ちだったのかもしれません。
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古代インドの法律書。内容は堅いですが面白かったです。王の身の処し方とか刑罰に関する規定などが非常に具体的に書かれています。個人的には第三章第七十八項目に『災害対策』の項目があることにびっくりしました。古代インドにも災害はあるだろうけど、その対策法を細かく具体的に示しているというこ...
古代インドの法律書。内容は堅いですが面白かったです。王の身の処し方とか刑罰に関する規定などが非常に具体的に書かれています。個人的には第三章第七十八項目に『災害対策』の項目があることにびっくりしました。古代インドにも災害はあるだろうけど、その対策法を細かく具体的に示しているということに驚きました。古代インドは奥が深いです。
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