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コリアンダーと妖精の国
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 主婦の友社 |
発売年月日 | 2008/10/16 |
JAN | 9784072492901 |
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商品レビュー
4.1
7件のお客様レビュー
面白かった! 海外の本を置いてるコーナーをふらふら眺めてたら目にとまって、勢いで借りた本。 だったけれど、翻訳本特有の回りくどさや読みにくさはなく、すんなり読めた。 ラストはどういう意味を含んでいたんだろう、と思う部分は多々あるけれど、お話としては面白かったです。 借りて半日...
面白かった! 海外の本を置いてるコーナーをふらふら眺めてたら目にとまって、勢いで借りた本。 だったけれど、翻訳本特有の回りくどさや読みにくさはなく、すんなり読めた。 ラストはどういう意味を含んでいたんだろう、と思う部分は多々あるけれど、お話としては面白かったです。 借りて半日で読み終えました。
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14歳になるまで、失読症であったという著者が、このような物語、「言葉」を、却って、常人よりも深く豊かに感覚していることに、驚く。 世界を感覚すること、把握すること、或いは、それと同義である、世界をあらしめること、創造すること。 …それは、ロゴスによって生きることを選択すること...
14歳になるまで、失読症であったという著者が、このような物語、「言葉」を、却って、常人よりも深く豊かに感覚していることに、驚く。 世界を感覚すること、把握すること、或いは、それと同義である、世界をあらしめること、創造すること。 …それは、ロゴスによって生きることを選択することであり、換言すれば、世界を「物語化」する、ということに他ならないのではないか、と思う。ロゴス、言葉、物語がないとき、世界は世界となりえない。「はじめに、光(ことば/ロゴス)ありき。」 14歳まで失読症で、自分の名の綴りもできなかったというイギリスの女性が、賞をとり、世界で読まれるファンタジーの作家になっているという。 図書館で、あれ、面白そうだな、と手に取ったファンタジー。 「コリアンダーと妖精の国」サリー・ガードナー 「衣装箱のふたをあけると、そこは、こちらの世界とはべつの時が流れる妖精たちの国――。継母と邪悪な牧師から虐待をうけつづけ、殺されそうになったコリアンダーは、ふとしたことから妖精の国に迷いこむ。そこで、自分にかけられたおそろしい魔女の呪いの秘密を知り…」 失読症、という感覚が、未知の領域であり、とても不思議だけれど、それが、作家、という職業へと逆説的に結びつくドラマに、驚いた。 例えば、自分には手に入れられない、失われているもの、それへの「憧れの力」、が、逆に、その思い入れの激しいエネルギイによって、健常者として の人間に当たり前のものとして盲目的に享受されている感覚を、価値ある素晴らしいものとしてその源泉を見つめ、存在を崇め、それを鋭く純化し、とてつもな くありがい賜りものである、という、愛と感謝と祈りと歓びを感覚する。 彼女は、ひょっとして、聴力障害に襲われた音楽家ベートーベンのように、脳内で、単なる五感の感覚が、統合としてのイデア、抽象の領域にまで高められたときのように、「書き言葉」を、抽象の領域で分析、意味づけしている、のかもしれない。 …まあ、とりあえず、要するに、単純に、物語として、とってもおもしろかったんである。 そうして、この作品には、日常で消費され、消えてゆく、生活の「実用」「ツール」としての「話し言葉」に対するものとしての「書き言葉」という意味づけが、如実に浮かびあがっている部分がある。 実母に虐待されて育った女の子が、教育を受けることもなく、理不尽を言葉にすることができないばかりに、モラル・ハラスメントとして、「自分が悪いのだ」と思い込まされていた、哀しみの生い立ちを、コリアンダーに話し、これを話し言葉でなく、「文字に書き記しておいて欲しい」と願う、それ自体が物語となった一章だ。文字になったとき、言葉は、別のものになる。日常の意思伝達のツールではない、テクスト。ひとつの形を得ることによって、現場性、具体性を奪われ、抽象と権威の領域へと移行することによって、取り出され、(抽象され)固定されつことによって、逆説的に、時間を超えた、万人の心へと解き放たれる抽象の翼を得る、そんな両刃の剣として形作られるのだ。 世界創造の原理。 「頭の悪い」女子には、文字を習う必要はない、考えることは、頭のいいオトコに任せておくのが「神の正義」である、とされていた時代に、文字を習う、主人公コリアンダー。そうして書き言葉としての「知」からもぎはなされた弱きものに対する、さまざまの虐待。 これに対する作者の「思い入れ」を考えるとき、感慨がある。 この作者の感覚を、さまざまに考える。 物語としてのあでやかな面白さとは、また別に、印象深い。
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商人だった父トーマス、薬草に詳しい母エリナ、小間使いのデインズと、裕福で、幸せに暮らしていたコリアンダー。しかし、ある日、小包が届けられ、銀色の靴が入っていた。母は反対したが、小さかったコリアンダーはどうしても履いてみた。ワタリガラスと謎の老女が・・・ 議会派と王党派が対立し、...
商人だった父トーマス、薬草に詳しい母エリナ、小間使いのデインズと、裕福で、幸せに暮らしていたコリアンダー。しかし、ある日、小包が届けられ、銀色の靴が入っていた。母は反対したが、小さかったコリアンダーはどうしても履いてみた。ワタリガラスと謎の老女が・・・ 議会派と王党派が対立し、議会派の清教徒によって、清教徒でないものは邪悪だと考えられていた、そんな時代。王の脱出に手を貸したからと危険が迫っていた父は、娘のコリアンダーをおいて姿を消してしまった。 継母と継母がつれてきた牧師に酷い虐待をうけ、ついには殺す為に衣装箱に閉じ込められたコリアンダー。しかし光が現れ、気付くと衣装箱の中ではなく、季節も変わり眩しい夏の中にいた。 その妖精の国で出会った王子を救うには、母エリナが持っていた「影」を探さねばならない。そのために、もとの世界へ・・・ 表紙の明るい感じとは全然違って、とても暗いです。殺人までもおかしてしまう継母と牧師に虐げられ、名前をも奪われてしまうコリアンダー、実の娘であるへスターも虐待をうけていて。 幸せな幼少期、苦痛の数年間、妖精の世界、戻ってから、へスターの物語・・・というように第7部にわけて物語が語られている。読みやすい。
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