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かぜのてのひら 河出文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房 |
発売年月日 | 1994/05/09 |
JAN | 9784309404141 |
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かぜのてのひら
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
第二歌集。前作から比べて、かなり模索をしてゐる印象を受けた。 どこか何かを気負つてゐるやうで、何か書かうとしてゐる感じがしてしまふ。それくらい生活に動きがあり、彼女の目に映るものがあつたのだらう。 サラダ記念日をまとめた時の年齢ではもうない。彼女もまた移ろつていく。その中でたくさ...
第二歌集。前作から比べて、かなり模索をしてゐる印象を受けた。 どこか何かを気負つてゐるやうで、何か書かうとしてゐる感じがしてしまふ。それくらい生活に動きがあり、彼女の目に映るものがあつたのだらう。 サラダ記念日をまとめた時の年齢ではもうない。彼女もまた移ろつていく。その中でたくさんの出会ひがあり、別れがあつた。 どこか彼女の目に映るものの精彩が欠ける。ありふれた陳腐といふ意味ではなく、流れゆくものへのあきらめ。ことばに確たる力が前作ほど感じられない。 ことばを見つけたといふよりは、ことばをはめてみたといふような。彼女自身で何か動き出さうとしてゐる予感。そんな探り探りの歌集だと感じた。 彼女は音が鳴ると表現したが、この歌集はどこか彼女自身で音を鳴らしにいつてゐる。止まつたことばの後ろにたくさんの動きが見える。 それはその歌を詠んだ時と選んだ時との間の隙間かもしれないし、歌集として手にとつてそれを読む自分自身のせいなのかもしれない。 それでも彼女は詠み続けようとした。この目の前にあるもの、生活の中で同じやうに息づいてゐるもの、それをみやうとする。 それが彼女の文体であり歌である。この文体がなくならないことこそ、歌人としての彼女自身である。
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歌集としては2作目。サラダ記念日のさわやかさ+人生の激動期を捉えたショッキングさ+ちょっぴりドロドロ。私にはこれくらいがちょうどいい。
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