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彫残二人
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彫残二人

植松三十里【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2008/09/25
JAN 9784120039768

彫残二人

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商品レビュー

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2022/12/27

『海国兵談』、『三国通覧図説』を書いた林子平の生涯を描く。先見性ある人物であったのだが、時代が彼に追いついていなかった。現在にも通ずる閉鎖的な日本社会では、異分子は時代から抹殺される運命にあった。 本当に無念な生涯であったことであろう。時代が彼に追いついたとき、『海国兵談』の復刻...

『海国兵談』、『三国通覧図説』を書いた林子平の生涯を描く。先見性ある人物であったのだが、時代が彼に追いついていなかった。現在にも通ずる閉鎖的な日本社会では、異分子は時代から抹殺される運命にあった。 本当に無念な生涯であったことであろう。時代が彼に追いついたとき、『海国兵談』の復刻版が出版され、フランス語に訳されあ書物は、海外に渡っている。

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2017/03/21

2017/3/21 日本の歴史の中には、こんな立派なことを成し遂げたのに理解されず、無念のまま死んでいった人がどれほどいたのだろう。 その人たちの偉業が今の世の中の礎となったことは間違いことだ。やはり私たちは先人を敬い生きていかなければならない。 私も最後、無念の涙がでました

Posted by ブクログ

2009/01/16

 江戸中期、ロシア南下の脅威と海防の必要性を説いた『海国兵談』の著者・林子平。それを不穏文書として弾圧しようとする幕府。版木を抱えて女版木彫師・お槇と二人、逃避行に出る。命にかえても『海国兵談』を世に送り出すために。林子平の思想と波乱万丈の生涯を描いた力作。実に面白かった。兄との...

 江戸中期、ロシア南下の脅威と海防の必要性を説いた『海国兵談』の著者・林子平。それを不穏文書として弾圧しようとする幕府。版木を抱えて女版木彫師・お槇と二人、逃避行に出る。命にかえても『海国兵談』を世に送り出すために。林子平の思想と波乱万丈の生涯を描いた力作。実に面白かった。兄との確執、出版元、彫師たちとの交流。仕事に対する矜持、職人気質。女彫師との愛。さらっとした平易な文章で綴られた彼らの姿に何度も胸を打たれた。現在の日本の危機管理意識にも疑問を投げかけるような作品だと感じた。「彫残」とは「いたみやぶれる」という意味。

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