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将軍が目醒めた時 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 1976/12/05 |
JAN | 9784101171043 |
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将軍が目醒めた時
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商品レビュー
4.6
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短編10作品を収録しています。 大江健三郎の代表作になぞらえたタイトルの「万延元年のラグビー」は、桜田門外の変のあと、浪士たちによって持ち去られた井伊直弼の首のゆくえをめぐる物語です。「ヤマザキ」は、本能寺の変によって織田信長が殺害されたあと、羽柴秀吉の電光石火の決断によってお...
短編10作品を収録しています。 大江健三郎の代表作になぞらえたタイトルの「万延元年のラグビー」は、桜田門外の変のあと、浪士たちによって持ち去られた井伊直弼の首のゆくえをめぐる物語です。「ヤマザキ」は、本能寺の変によって織田信長が殺害されたあと、羽柴秀吉の電光石火の決断によっておこなわれた、いわゆる「中国大返し」に題材をとった物語です。歴史小説のような語り口から、突如として著者のえがき出すナンセンスの世界に連れ去られていくような感覚があじわえます。 「乗越駅の刑罰」は、7年ぶりに故郷に帰省した入江又造という作家が、駅員に無賃乗車の疑いをかけられることにはじまって、悪夢そのもののような展開に巻き込まれていくストーリーです。不条理は、現代文学における重要なテーマですが、奇想天外なナンセンスやパロディを駆使する著者がそのテーマを料理すると、こういう作品になるのかと感嘆させられます。 「新宿コンフィデンシャル」と表題作「将軍が目醒めた時」は、著者らしいナンセンスに満ちたストーリー展開のなかに、現代批評的な視点がかいま見られます。ナンセンスとブラック・ユーモアに徹することを著者に求める読者にとっては、これらの作品のうちにも説教臭さを嗅ぎつけて興覚めしてしまうのかもしれませんが、引き締まった物語を構築する手腕はみごとだと感じます。
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内容紹介 将軍として精神病院に君臨してきた蘆原老人が長い狂気の眠りから目醒めた時、世界が崩壊した――正気と狂気の渾然とした現実世界のナンセンスを突く表題作。一枚の切符を発端に、懐かしい故郷の駅に降り立った男を次々に襲う悪夢をシュールなタッチで描く『乗越駅の刑罰』。他に『万延元年の...
内容紹介 将軍として精神病院に君臨してきた蘆原老人が長い狂気の眠りから目醒めた時、世界が崩壊した――正気と狂気の渾然とした現実世界のナンセンスを突く表題作。一枚の切符を発端に、懐かしい故郷の駅に降り立った男を次々に襲う悪夢をシュールなタッチで描く『乗越駅の刑罰』。他に『万延元年のラグビー』『ヤマザキ』など、奇想天外なアイディアとブラックユーモアに満ちた全10編。
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史実に題材を取ったSF作品が面白い。「ヤマザキ」の終いにはしれっと新幹線まで出てきてしまうはじけ方も良いが、寓意を込めた「空飛ぶ表具屋」が好きだ。本書の中では表題作の他に「家」の不思議な世界観が良かった。果たして暴風雨の後の縁側を漂流する隆夫がどうなったのか? 筒井康隆の多面的な...
史実に題材を取ったSF作品が面白い。「ヤマザキ」の終いにはしれっと新幹線まで出てきてしまうはじけ方も良いが、寓意を込めた「空飛ぶ表具屋」が好きだ。本書の中では表題作の他に「家」の不思議な世界観が良かった。果たして暴風雨の後の縁側を漂流する隆夫がどうなったのか? 筒井康隆の多面的な才能が開花したような短編集だった。
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