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さようなら、私の本よ!
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さようなら、私の本よ!

大江健三郎(著者)

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定価 ¥2,200

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2005/09/29
JAN 9784062131124

さようなら、私の本よ!

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商品レビュー

4.3

4件のお客様レビュー

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2024/01/01

大江健三郎のレイト・ワークの1冊で70歳頃の作品。主人公は自身をモデルとしている創作のストーリーの中に事実が技巧的にちりばめられているので、フィクションではあるものの限りなく現実に近い世界に思えてくる。人生を振り返っての自己評価、あったかも知れない違う人生、残された時間の使い方や...

大江健三郎のレイト・ワークの1冊で70歳頃の作品。主人公は自身をモデルとしている創作のストーリーの中に事実が技巧的にちりばめられているので、フィクションではあるものの限りなく現実に近い世界に思えてくる。人生を振り返っての自己評価、あったかも知れない違う人生、残された時間の使い方や諦観、希望。老境を生きる作家のいろいろな思いが表現されていて感慨深い。

Posted by ブクログ

2020/02/27

第一次世界大戦のおり 大量破壊兵器と、それによる大量死の現実を目の当たりにした人々は ロマン主義の終焉を嫌でも実感させられた 神はすでに亡く、死と恐怖のみが支配する世界… 人々は生きることに誇りを見失い、虚無へ絡め捕られていく しかし一方には、そういう状況に抗おうと試みた思想家た...

第一次世界大戦のおり 大量破壊兵器と、それによる大量死の現実を目の当たりにした人々は ロマン主義の終焉を嫌でも実感させられた 神はすでに亡く、死と恐怖のみが支配する世界… 人々は生きることに誇りを見失い、虚無へ絡め捕られていく しかし一方には、そういう状況に抗おうと試みた思想家たちがいた エリオットやハイデガーは永遠のなかに新たな神の可能性を見いだした セリーヌは、今なお選ばれし民を自認するユダヤ人に憎悪を向け ファシストたちは 死線へのチキンレースを試みることでロマン主義を再生しようとした 第二次世界大戦を経て サルトルは自由主義とロマン主義の綜合を目論み 大江健三郎が「実存主義」にのめり込んでいく一方 観念世界からの脱出を望む三島由紀夫は、己の肉体を鍛えていた 実存主義に憧れてるというわりに引きこもりがちな大江をさしおいて 命がけの一発勝負を企図したのは、三島である それをもって大江に勇気がなかったという見方はできよう とはいえ、障害を持って生まれた長男という圧倒的な実存を前にしては ロマンなどしょせん子供じみた幻想にすぎない ある時期から大江の主題には アンチ・クライマックス指向が大きなウェイトを占めるようになった しかし「もうひとりの大江健三郎」たちはいつも そんな彼を軽蔑し、挑発し続けていたのかもしれなかった サンソン・カラスコたちの挑発を受けて暴走した長江古義人は 頭蓋骨が凹んでしまうほどの大怪我を負って 意識不明に陥る 死にはしなかったものの そこに至るまでの出来事は、ある現実を彼に突きつけた すなわち、長江の人生そのものが小説であり 劇的なクライマックスを期待する読者たちがいるということだ あるいは塙吾良も そのような期待に押しつぶされてしまったのかもしれない 憂鬱で、もはや執筆もままならず 毎夜ゴーストたちを相手のミーティングが日課となった そんな長江古義人の前に、古い友人の椿繁が現れる 椿は世界的な建築家で、911のNYテロに感化されており 自分で考えたテロ計画の実行を、長江に記述させようと目論んでいた 「取り替え子」から続いた三部作のトリを飾る作品である しかし、椿繁の計画自体がそれを暗示してるとはいえ 「アレ」のことにほぼ触れておらず なんというか、非常に収まりの悪い印象を受けた 塙吾良こそ「童子」だったんだと勝手に思っていたけどね…

Posted by ブクログ

2014/02/27

http://blog.goo.ne.jp/abcde1944/e/ecc0fa8ae1f14cbe58695c67846cfd96

Posted by ブクログ

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