気をつけ、礼。

重松清【著】

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2008/08/22
• JAN: 9784104075096

商品レビュー

2024/09/10

色んな成長過程にある生徒がいて、授業部活保護者諸々の事務や行事で、先生ってむちゃくちゃ大変だなすごいな、と思わされた本。だけどその先生も普通の人間だ、と思えた。

もやもや考えたり、いじめなど重い場面も多いから見ていて息苦しかった。
方言を喋る話が二つくらい？あって、田舎のほう？なのかは分からないけど、地域に根ざしてる感じというか昔ながらの感があって読んでいて楽しかった。

ニンジン、の話は読んでいて何が言いたいかよく分からなかった。なんか生意気でイラつく生徒、だから体罰に近いことするけど、先生自身は自分を正当化してた。で数年後後悔しながら会って、みんな成長してて、ニンジンも就職結婚してて、先生を許してるけど、きちんと恨んでいる。で安心、みたいな。
何が言いたいか分からない。先生のやってる事は体罰で許されない、謝っても生徒の中に残るし。先生も、生徒も、大変。でもそれも学校での一コマであって、未来に繋いで人生頑張っていこう！的な感じなのかな。感情移入が苦手だから読み取れなかった、ごめんなさい。

保健室の先生の話がとても好きだった！！
顔怖いしよく怒るし厳しい。泣いてると怒られる仮病は殴られる自分で喋ることを求めてくる生徒の判断を重んじる。だけど、窮地になると優しい。そのギャップが良かった。ただただいい人はああ、この人良い人だなで終わるけど、普段は厳しくて怖いけどいざと言う時に優しいからなんか白黒はっきりしててかっこいいと思った。媚びてるだけでも苦痛だし、厳しすぎても周りの人にとって無理だから、そういう強さと優しさのバランスが取れた人になりたいなと思った。

ギター弾くやつ、認知症美術もよく分からなかった。学生時代怖かったりよく分からない先生も、みんなと同じ人間なんだ。みたいなことだと思った。
→ギターの先生は、年取ってて普通なら無理だ、で終わらせると思うけど、生徒にお願いして、ギターの練習歌の練習を必死にやって、人前で演奏してた。できなくてもできるまで練習や行動を起こせる人。で、人前で演奏できる力がある人。人前でできる人って、それだけの努力才能裏付けがあるか人か、無いかもしれないけどできるって自分を信じきってて実際できる人の二パターンくらいな気がする。この人は半分半分くらい。で、認知症美術が一番難しかった。なんで認知症？なんで関わりが遠いこの生徒？で、なんでほとんど先生は語らない？で疑問だらけ。人の事なんて、分かったつもりでもほとんど理解できてないってことですね。

色々な生徒と教師の話を見て、時代が変わっても人の役割は変わらなくて、人間誰もが苦労しているんだなと感じた。立場が重いほど背負うものが増えて大変だけど、そんなの関係なくみんな不安だし大変で頑張っている、と考えると現実への見方も少しは変わると思った。

2024/07/15

久しぶりに重松さんの本を読んだけれど、やっぱり良かった。好きだったものを上げようとしてみたが、全部よくて選べない。教師だって人間だよね

2021/09/10

泣くな赤鬼
泣きながら読み終えた
「歳をとるっていうのは、そういうことなんだろうな。後悔が増えるんだ。……」