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今読むと、植民地主義的差別意識(だって、アッシャはアフリカの奥地に2000年眠っていた少数民族の女王なのに、彼女だけ白人ってどういうこと?)だったり、反ユダヤ感情だったりが強烈すぎて、ちょっと読むのがきつい。 それでも、後半になると邪悪でありながら強烈な美と純粋さをそなえたアッシ...
今読むと、植民地主義的差別意識(だって、アッシャはアフリカの奥地に2000年眠っていた少数民族の女王なのに、彼女だけ白人ってどういうこと?)だったり、反ユダヤ感情だったりが強烈すぎて、ちょっと読むのがきつい。 それでも、後半になると邪悪でありながら強烈な美と純粋さをそなえたアッシャの魅力に惹かれて読んでしまうのがおそろしいところ。マーガレット・アトウッドによれば、1887年に発表されたこの小説は、多くの冒険小説やファンタジー、あるいはアフリカを舞台にした小説に影響を与えているとか。(コンラッドの『闇の奥』なども) Kindleアンリミに新訳もあったけれど、やはりこの旧訳のほうがアッシャのせりふまわしがよくて、小さい活字に目をしょぼしょぼさせながら読んだ。なんでかつての日本人はこんな字の小さい本を読んでいたんだ(^_^;; (しかも頻繁に登場する原注はいっそう米粒みたいな活字できつい)
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洞窟の女王 2000年もの間、ひたすら恋人が転生して戻ってくるのを待ち続けた女。 圧倒的な美貌で男を虜にし、全知全能に近い力を持ちながらも愛する恋人と再会するも束の間の幸福しか許されていなかった。かつての恋敵の呪いの力のせいで。 アフリカの奥地にある謎の古代文明の跡を探検する幻想...
洞窟の女王 2000年もの間、ひたすら恋人が転生して戻ってくるのを待ち続けた女。 圧倒的な美貌で男を虜にし、全知全能に近い力を持ちながらも愛する恋人と再会するも束の間の幸福しか許されていなかった。かつての恋敵の呪いの力のせいで。 アフリカの奥地にある謎の古代文明の跡を探検する幻想的な冒険小説。 女王と語り手が宗教、政治制度、善悪について問答をするが、ソクラテスの対話を思わせる。魂の転生、永遠の真理などハガードはプラトン主義者だったのではないだろうか。
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