絞首台の謎 7版 創元推理文庫

ジョン・ディクスン・カー(著者), 井上一夫(著者)

• 販売会社／発売会社: 東京創元社
• 発売年月日: 1976/11/11
• JAN: 9784488118150

商品レビュー

2023/09/06

「たしかにジャック・ケッチに追われるのも嫌なことですが……自分が罪を犯したら、アンリ・バンコランに追われるより悪魔に追われたほうがましですな」

――’97年の復刊フェアの帯が付いており、当時店頭に出ていたのを購入したのだろう。”いかにも、カー”な怪奇性満点事件だが、あのトリック面では不満が残る。しかし、登場2作目にして、バンコラン無茶苦茶な言われようである。

2018/05/01

また、単なるコレクターズ･アイテムに堕してしまった…。
自分の想像力が欠如しているためか、どうも読んでて情景が浮かばない。いやストーリーに関してはまあまあ頭の中で描けるのだが、室内の調度類のレイアウト・構成など、また東西南北の方向など、ちんぷんかんぷんだ。だから室内の描写を読み取るのに余計な時間がかかってしまい、全体を捉えられない。
まあ、こんなことはお話が面白ければ些細な問題なので、通常は俎上にも上らないのだけれど。

2018/01/07

ミステリ。ホラー。
『火刑法廷』から続けて読んだが、今作も怪奇趣味がハッキリと見られる。霧の中に見える絞首台、死体が運転する車など…。
ミステリとしての謎は、分かってしまえば、バレバレな犯行だったんだな、と。
探偵役はアンリ・バンコラン。この探偵も、フェル博士やH・M卿にも劣らない、個性的なキャラクター。最後のシーンのインパクトが強い。
カーはクセが強い作品が多く、好みが合う自分はいつでも楽しめるなぁ。