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文学入門 岩波新書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
| 発売年月日 | 2012/03/01 |
| JAN | 9784004140016 |
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文学入門
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商品レビュー
3.8
22件のお客様レビュー
本書は文学研究者で京都大学名誉教授の著者が、「インタレスト」という観点から、優れた文学とはどういうものなのか、文学はなぜ必要なのか、という点について論じたものです。 インタレストとは「興味」「関心」「利害感」。行動そのものではありませんが、必然的に行動をはらんでいるものだとされ...
本書は文学研究者で京都大学名誉教授の著者が、「インタレスト」という観点から、優れた文学とはどういうものなのか、文学はなぜ必要なのか、という点について論じたものです。 インタレストとは「興味」「関心」「利害感」。行動そのものではありませんが、必然的に行動をはらんでいるものだとされています。 人生に対する激しい意欲に満ち、行動的情動を孕んだ作者が一定の情熱と質量をもってして作品を生み出したのであれば、読者もそれにより行動の直前と言うべき状態に置かれるのだと言います。 限りある現実体験の中で、そういった心的態度と知識を獲得できるのが他ならぬ文学の効用であり単なる娯楽とは異なるものなのであり、こういう感動を呼び起こすものが優れた文学であるとされています。 かつて石原慎太郎が、近年の小説には心身性が欠けていると評したことがありましたが、前述のような動的態度と心的態度を伴うような作品、彼もまたこういったものが良い作品であると言っていたのではないかと感じます。
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- ネタバレ
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読み終わった。 古い本で、印刷というか少し文字がズレているのもなかなか良かった。 第一章のなぜ、文学は人生に必要か? から引き込まれた。 内容は古いことを考慮しても、 なるほどなぁって思うことが多かった。 私自身、読書は好きだけど、 名作というものや、ここで著者がいう 文学は触れたことがないと思う。 海外ではシェークスピアって誰もが知っていて、 シェークスピアを引用すると、 誰もがシェークスピアの文学の一節だと理解するらしい。そういうのってないよな、と思ったことがあって。 義務教育では、古典や近代文学をやるけれど どれも一部分。この本の言葉を使うならインタレストに触れるような出会いはしたことがないなと思う。 日本の文学は少し下げられていたように感じたが、 日本文学も読みつつ、巻末に載っていた作品も読み進めたいと思います。
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数年前に文学談議を書いたときになぜ読まなかったのか。存在に気付いていなかったわけではないと思うが。自分で買った本ではない。妻が学生時代、たぶん一般教養の課題図書か何かで買っていたのだと思う。それをたまたまふと手にして読んでみた。発行は1950年。他に桑原先生の本を読んだ覚えはない...
数年前に文学談議を書いたときになぜ読まなかったのか。存在に気付いていなかったわけではないと思うが。自分で買った本ではない。妻が学生時代、たぶん一般教養の課題図書か何かで買っていたのだと思う。それをたまたまふと手にして読んでみた。発行は1950年。他に桑原先生の本を読んだ覚えはない。翻訳はルソーの「告白」だけだろうか。人文研にいたわけだから、梅棹先生の本の中にも登場しているはずだ。また、現風研の初代会長だから、鶴見・多田両先生はもちろん、井上章一さんくらいなら直接接しているのか。とにかく大御所感が強くて、何か遠い存在に感じる。今西錦司と同じくらいの印象。先生の先生くらいか。文学に対するとらえ方もなんだかずいぶん重たい印象を受けた。その本を読むことで、人生観が大きく変わるような、そういうものがすぐれた文学であるという感じで受け取ったのだけれど、誤読でなければよいな。谷崎あたりはあまり認めていなかったのか?日本の俳句や短歌、それに源氏物語あたりに対する扱いもちょっと下に見ている感じがしたのだけれど、それは僕の読み間違いだろうか。その当時の状況を知らないと分からないということもあるかもしれない。ということで、ちょっとすっきりしないままに読んだ。ただ、最後の「アンナ・カレーニナ」読書会の模様は楽しかった。いま自分の書いたレビューを読み返してみた。ヴロンスキーについて恋愛の熱容量が小さいと書いている。熱しやすく冷めやすい。なかなかうまいこと書いてるな。それともどこかで読んだフレーズか。僕はどちらかと言うとレーヴィンの方に感情移入しながら読んだ。嫉妬心とかすごくよく分かるのだ。そして、善についての件。「もし善が原因をもったら、それはもはや善とはいえないのだ。もしそれが結果として、報酬をもてば、やっぱり善とはいえないのだ。したがって、善は原因結果の連鎖を超越したものなのだ。そう、因果関係を超越するのだ。」この善を愛に置き換えても良いだろうと自分では書いている。ちゃんと読んでいたのだなあと思う。コロナ突入のGW期間に読んだ。必読の50冊。読んだのは6冊かな。あと4,5冊は読みたいな。「赤と黒」「人間の絆」「高慢と偏見」「魔の山」「白鯨」くらいだろうか。日本文学もまだまだ読みたいし。
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