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「暗室」のなかで  吉行淳之介と私が隠れた深い穴
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「暗室」のなかで 吉行淳之介と私が隠れた深い穴

大塚英子(著者)

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「暗室」のなかで  吉行淳之介と私が隠れた深い穴

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 1997/12/06
JAN 9784309405193

「暗室」のなかで

¥220

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2020/09/07

28年間にわたって吉行淳之介の愛人であり、『暗室』の夏枝や『怖ろしい場所』の秋岡カオルのモデルだった著者が、吉行の思い出についてつづった作品です。 本作は、主人公の名前は『暗室』にならって「夏枝」とされており、私小説のような体裁になっています。ただ、小説として作品を成り立たせよ...

28年間にわたって吉行淳之介の愛人であり、『暗室』の夏枝や『怖ろしい場所』の秋岡カオルのモデルだった著者が、吉行の思い出についてつづった作品です。 本作は、主人公の名前は『暗室』にならって「夏枝」とされており、私小説のような体裁になっています。ただ、小説として作品を成り立たせようとする著者の意志がうかがわれるのは最初だけで、しだいに著者自身のナマの語りが前面に出てきて、ほとんど芸能人の暴露エッセイとかわらないような印象を受けてしまいます。「M女史」への対抗心がむき出しであるのもさることながら、吉行への歯の浮くような賛辞がめだち、彼を客観的にみようとするまなざしがほとんど見られません。むろん著者は文章を書くしごとをしているわけではないのでやむをえないのでしょうが、本書を企画した編集者が、最初から本書を一種の暴露本のように売り出そうと考えていて、著者を作家として遇する意識がなかったことが明白であることにも、痛々しさを感じてしまいます。 それにしても、赤ちゃんことばでやりとりしていたことまで暴露されてしまうとは、泉下の吉行も思いもよらなかったのではないでしょうか。

Posted by ブクログ

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