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サートリス

ウィリアム・フォークナー(著者), 林信行(著者)

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サートリス

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社
発売年月日 2004/09/01
JAN 9784560047880

サートリス

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商品レビュー

4.2

5件のお客様レビュー

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2016/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

若者に老人に。男たちに癒着し停滞する時を閉じこめた散文詩。◆世界が醸す色・香り・気配を、血の轍を運命とし、同胞の死を身の内に縫い合わせられた者は感じることができない。◆時も歩みをとめる閉じた空間に聖書と銃が横たわる。仕舞い込んだもの・仕舞い切れなかったもの。静寂のなか、はみ出した呼吸・鼓動・脈動=体内の音だけが響くひとり(あるいはふたり)の眠れぬ夜。死を受胎したものにクリスマスの祝福はやってこない。◆宿命を持たぬ新しい名前と薄紫色にたなびく自然が予感として遺される。それらは嬰児の善き里親になれるだろうか…

Posted by ブクログ

2013/02/23

戦争で台無しになるのが血筋のサートリス家の物語。物語の中心、主人公として妥当なのはおそらく(ヤング)ベイヤード。彼は戦闘機のパイロット。戦場で同じパイロットの弟が目の前で撃墜されるという壮絶な体験[p234]をする。それが彼を苦しめ、周りの人間を振り回し、果ては短い生涯を閉じさせ...

戦争で台無しになるのが血筋のサートリス家の物語。物語の中心、主人公として妥当なのはおそらく(ヤング)ベイヤード。彼は戦闘機のパイロット。戦場で同じパイロットの弟が目の前で撃墜されるという壮絶な体験[p234]をする。それが彼を苦しめ、周りの人間を振り回し、果ては短い生涯を閉じさせることになる(PTSD?)。フォークナーの陰鬱だが、美しい作品の出発点となる作品であるらしい[※解説p349]。ダラダラと長く(曖昧なストーリーライン?)、人物が浅いか。 上手すぎて逆に窮屈なところどころの描写が、夜の自動車のヘッドライトのように尾をひきながら最後まで読ませられた。 とりあえず、「この小説はいったい何が言いたいのだろうか」などと真剣に読まないで、(散文)詩として読む(読み飛ばしながら読む…)のが良いかも。絵画のよう。 一般的にフォークナーを読むのは時期やタイミングが限られるか。

Posted by ブクログ

2011/10/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

フォークナーの作品でキャラ萌えするとは思わなんだ。ヤング・ベイヤードに死んで欲しくなかったなぁ…。 読了後数日して、アメリカで飛行ショーの墜落事故が相次ぎ、ガラにもなくしんみりしてしまった。 帯に南部貴族とあるけど、アメリカに貴族社会って存在したんだろうか?あんまりピンと来ない。戦時中の英雄とか鉄道を敷いたりした名士というのは、「貴族」とは違う気がする。大して重要じゃないけど。 初期の作品ということで、それほど難解でもなく、登場人物のそれぞれのキャラも立っていて面白かった。ミス・ジェニィがラストでナーシサに言う台詞がいい。女は強いんだ、いつの時代もどこででも。

Posted by ブクログ

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