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フィルハーモニーの風景 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2002/08/12 |
JAN | 9784004301356 |
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フィルハーモニーの風景
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フィルハーモニーの風景
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商品レビュー
3.7
11件のお客様レビュー
『森のうた』に続いて本書も再読し、改めて岩城宏之は手練れの書き手であると思った。もちろんベースには一流の本業があるのだが。巻末のプロフィールによると小説まで上梓しているらしい。 前半はウィーンフィルやベルリンフィルなどの「超」が付く一流音楽家のお話で、驚くようなエピソードが記さ...
『森のうた』に続いて本書も再読し、改めて岩城宏之は手練れの書き手であると思った。もちろんベースには一流の本業があるのだが。巻末のプロフィールによると小説まで上梓しているらしい。 前半はウィーンフィルやベルリンフィルなどの「超」が付く一流音楽家のお話で、驚くようなエピソードが記されている。例えば巨匠カール・ベームについて、あるウィーンフィルの団員は「あのジイさんの棒の通り弾いたらエライコトになるんだぜ。もうすっかりモウロクしているから(中略)おれたちがカバーしてやっているのさ。苦労するよ。ショウバイショウバイ」と語る。ベームの来日公演時の話だが、演目から(Wikipedia他によると)1975年のことと思われる。一方ベームと言えば思い出す名盤中の名盤、モーツァルトのレクイエムは(今調べると)1971年の録音だ。いずれもオケはウィーンフィルだが、このわずか4年ほどでベームは「すっかりモウロク」してしまったのだろうか。 ベルリンフィルのコンサートマスターは「このオーケストラには三つの大きい欠点がある」と語り、「第一にこのオーケストラはリズムが悪い。第二に音程が悪い。第三にお互いが聞き合わない。これを解決しなければわれわれの先はない!」と絶叫する。岩城は「つまり『基本を忠実に守る』ことに尽きるのである。それだけのことなのだ。世界一とはこういうことなのか。感動した」と記す。 いわゆる裏方の話もとても面白い。ベルリンフィルの「世界一の」ステージマネージャー。『森のうた』にも登場するN響事務局の延命氏。こちらも岩城の見立ては世界一だ。「田中陸送」というハープ運送専門の会社に岩城は一日同乗取材したという。こんな指揮者が他にいるだろうか。岩城がデビューしたころは、菜箸を削って指揮棒を自作したというのにも仰天する。 本書は1990年刊行の岩波新書だが、本箱の奥には文春文庫の『棒ふりの休日』と『棒ふりのカフェテラス』もあった。いずれも数十年前の古い本だが、次はこれかな。幸か不幸か内容はすっかり忘れているし...
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この本を読む前にベームとウィーンフィルのCDを聴いて 「なんてすばらしいんだ!」と思っていましたが この本を読んでから 「なんてなんてすばらしいんだ!!」と思いました(笑)
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嫌味のない文体で、スラスラ読めて面白い。 バブル期に書かれていて、サントリーや新日フィルができた当時のこと、その頃の岩城さんが指揮していた海外オケの様子などがよく分かった気になれる。 個人的に一番良かったのは5章の「指揮者のこと、ホールのこと」だが、そこにたどり着くまでのビルドア...
嫌味のない文体で、スラスラ読めて面白い。 バブル期に書かれていて、サントリーや新日フィルができた当時のこと、その頃の岩城さんが指揮していた海外オケの様子などがよく分かった気になれる。 個人的に一番良かったのは5章の「指揮者のこと、ホールのこと」だが、そこにたどり着くまでのビルドアップがあったから、余計にクライマックスを感じられたのかもしれない。 文章・編集が本当に巧いです。 彼の他の本も探したくなった。
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