- 中古
- 書籍
- 文庫
- 1225-15-06
沈んだ世界 創元SF文庫
定価 ¥748
715円 定価より33円(4%)おトク
獲得ポイント6P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
| 発売年月日 | 1968/02/10 |
| JAN | 9784488629014 |
- 書籍
- 文庫
沈んだ世界
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
値下げ前価格について
本価格は現中古販売価格の「値下げ前価格」となります。
直近約1か月間、値下げ前価格での販売実績があるものだけ表示しております。
沈んだ世界
¥715
在庫なし
商品レビュー
2.7
9件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『結晶世界』『燃える世界』『狂風世界』とあわせてバラードのディザスターものとして一括りにされているようだが、作品につながりはない。登場人物も共通しない。 このシリーズ?にはしかし、共通点がある。ほんとにそれ必要?というものまで執拗に描写すること。半ばを過ぎた辺りでグダること。執拗な描写が、グダった後半では枷になっていること。いらんだろそれという気分になる。本書あとがきにアシモフの言が引用されているが、SF要素が飾りであること。 中盤以降のグダり方には覚えがある。映画『地獄の黙示録』である。映画は1979年公開なので、因縁があるとすれば映画が本書に影響されたということになるが、さて。ともかく、後半マクー空間に引きずり込まれてワケワカ展開になるのがそっくり。うんざり。 後半は翻訳もひどい。4作品に共通しているので、原文がひどいのかもしれない。 著者がいう内宇宙とはなんであろうか。 自分探しの旅であるならば、ゲドは若き日の傲慢さが責任感へと昇華したさまを読み取るができる。 本シリーズの主人公はホワイトカラーらしい人物像しか明らかにならない。共通してるのは頭がおかしいこと。外側は作品ごとに異なるが、内面には同じ人格がいる。著者のそれであろうか。理解できんが、ロックな生き様を描いてみせたということなのだろうか。 最後に翻訳について。 「船員」は「乗組員」と言い換えできる。本書に頻出する「乗り組み」はおそらく「乗組員」のことであろう。即座には理解できなかった。そういう風に言う時代があったのか? このシリーズ?の他の翻訳者にも感じるのだが、どうも、言葉遣いがフラットでない訳者が横行していたようだ。
Posted by 
気候変動で大部分が水没した未来の地球を舞台にした作品。 物語は水没したロンドンで生物学的調査を行う科学者ケランズ博士を中心に展開する。 彼は、かつての大都市が熱帯の海と化し、摩天楼の頂上だけが島のように水面から顔を覗かせている光景を目にする。 街路は運河となり、巨大なシダ類や...
気候変動で大部分が水没した未来の地球を舞台にした作品。 物語は水没したロンドンで生物学的調査を行う科学者ケランズ博士を中心に展開する。 彼は、かつての大都市が熱帯の海と化し、摩天楼の頂上だけが島のように水面から顔を覗かせている光景を目にする。 街路は運河となり、巨大なシダ類やソテツが建物を覆い尽くしている。 この世界には巨大なイグアナが闊歩し、原始的な爬虫類たちが新たな支配者として君臨している。 バラードはこうした世界を非常に視覚的で詩的に描写する。 作品の大きな魅力は、ケランズ博士の心理的変容にある。 最初は科学者として客観的に状況を観察していた彼が、徐々に原始的な衝動に支配されていく過程が丁寧に描かれる。 そして、彼の中で南へ向かいたいという、理性では理解できないものの、まるで遺伝子に刻まれた太古の記憶が蘇るような、欲求が目覚める。 この「逆進化」というテーマが作品を特別なものにしている。 文明が崩壊した世界で、人間が進化の階段を逆戻りし、より原始的な状態へと回帰していく。 それは退化ではなく、むしろある種の解放として描かれる。 ケランズが感じる陶酔感や解放感は、現代社会に縛られた読者にも奇妙な共感を呼び起こす。 バラードの文体は幻想的で美しく、破滅的な世界を詩的に昇華させる。 水面に映る廃墟の影、熱帯の植物が放つ濃密な匂い、夜に響く不可解な生物たちの鳴き声。 すべてが鮮烈なイメージとして脳裏に焼き付く。
Posted by 
気候変動により気温と水位が上がった世界になっている。住民はほとんどいず、わずかに残った研究員達がいたが、引き上げるという決定に反し主人公ケランズら3人は残る。やがて略奪隊が来て混乱の状態になるが、なおもケランズは水にとりつかれ、シダとワニと水の世界に向かう。 「結晶世界」「旱魃...
気候変動により気温と水位が上がった世界になっている。住民はほとんどいず、わずかに残った研究員達がいたが、引き上げるという決定に反し主人公ケランズら3人は残る。やがて略奪隊が来て混乱の状態になるが、なおもケランズは水にとりつかれ、シダとワニと水の世界に向かう。 「結晶世界」「旱魃世界」そして「沈んだ世界」と発表とは逆の順で読んでしまったが、この暑い濁った水の世界はバラードの育った上海租界にちがいなく、ケランズが脱出しないのもバラードが上海にまだ囚われているのを示している気がした。自伝では租界を忘れるのに20年、思い出すのに20年かかった、と言っており、この「沈んだ世界」発表の1962年は終戦から18年、疎開の記憶の区切りをつけるために書いたのか?という気もする。 熱帯と化した混沌の町で暮らし、なおも水にさまよい出る様は、ちょっと「地獄の黙示録」のカーツ大佐のジャングル奥の基地を思い出した。「闇の奥」も読んでみようかと思う。 主人公のケランズは40才で生物学試験所所員。回りは水に浸されホテルの上階で生活している。水の中にはワニが、階段にはイグアナがいる。読み進むとホテルの名はリッツ、場所はロンドンだとわかる。水深く埋もれたビル、水中の浮遊物などを想像しながら読む。 ケランズはグリーンランドの基地の街で生まれ育ち生態学調査団に参加して南へやってきた。同僚の25才年上のホドキン博士はまだ水のない生活を知っているが、ほとんどの者は町での生活を知らず、そういう町でさえ巨大な堤防で包囲され、恐怖と絶望で崩壊してい行く状態だった。 「旱魃世界」でもタンギーの絵が出てきたが、ここでも ケランズとともに残っている女性の部屋にはデルボーの絵とエルンストの絵がかかっている。水にあふれた人気のない街をさまようケランズたちの姿をデルボーの絵になぞらえている。また熱帯植物にとってかわられた街をエルンストの描いたジャングルの眺めと似ていると書いている。 「沈んだ世界」になるに至った部分がいわゆるSFらしくて読んでておもしろいところ。「沈んだ世界」での生活は終末世界で生きる主人公ケランズの内的世界。なんだか今のコロナの巣ごもり生活と同じじゃないか、などとも感じた。 気候変動は今から6、70年前に最初の兆候が現れ、太陽の不安定さが原因でバンアレン帯が拡大し太陽の輻射熱が直接あたり、年に2,3度ずつ気温が上がり全住民は北か南に移動した。両極の氷は溶け、水に浸った泥を押しだすことでイギリスとフランスは再び陸続きになった。 次の30年間は極地へ向かう人口移動が続き、水位と気温の上昇に防壁を作って抵抗した都市も次々陥落し、高地は気温は涼しいが大気が薄いため放棄されていた。 人間を含め哺乳類は増殖ができず、水に適応した両生類の天下となった。両極に住む人口はせいぜい500万足らずになった。 1962発表 1968.2.16初版 1982.1.8第14版 図書館 (表紙イラストは金子三蔵氏のもの)
Posted by 
