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ドリナの橋
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 恒文社 |
発売年月日 | 1991/10/01 |
JAN | 9784770402202 |
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ドリナの橋
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商品レビュー
4.7
6件のお客様レビュー
直近でレビューをされている方々と同じく東浩紀が薦めていたので読みました。 タイトルの「ドリナの橋」は、ボスニアのヴィシェグラードにかかるソコルル・メフメト・パシャ橋を指す。人名である。まず、橋を作ったこの人物の話から300年以上にわたる小説が始まる。 物語は出版されたのが19...
直近でレビューをされている方々と同じく東浩紀が薦めていたので読みました。 タイトルの「ドリナの橋」は、ボスニアのヴィシェグラードにかかるソコルル・メフメト・パシャ橋を指す。人名である。まず、橋を作ったこの人物の話から300年以上にわたる小説が始まる。 物語は出版されたのが1945年、第二次世界大戦が終わった年である。小説のラストは第一次世界大戦の始まりであるサラエボ事件で終わるので、1914年。 著者のイヴォ・アンドリッチは1892年生まれのため、サラエボ事件時で22歳、出版時は53歳である。成人してからのほとんどを世界大戦とともに過ごしたことになる。いまとなっては小説の終わりの時点でも歴史小説のようにも読めてしまうが、著者からすれば実際の体験があるわけで、生々しい筆致が感じられる。 物語はドリナの橋の建設から始まり、そのまわりで起こる物語の集積からなる。主人公といえる登場人物はいないが、個人的な物語から歴史に翻弄される物語まで、いろいろなエピソードが語られる。ユーゴはヨーロッパの火薬庫といわれるだけあって、全体的には暗い話も多いが、著者の文体のせいか、そこまで陰鬱さは感じられなかった。 この小説に欠点があるとすれば絶版であり、手に入れにくいことだろう。私は図書館で取り寄せてもらったが、古文書のようなぼろぼろの装丁だった。
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東浩紀氏( @hazuma )が配信で良い本だと言っていたので探したら、たまたま市の図書館にあったので、読んだ。確かにとても良い小説で、このようなイスラムや正教徒やユダヤの人々を共存させながら数百年間このバルカンの地を支配していたオスマン帝国にも興味が沸いて、また色々本を物色して...
東浩紀氏( @hazuma )が配信で良い本だと言っていたので探したら、たまたま市の図書館にあったので、読んだ。確かにとても良い小説で、このようなイスラムや正教徒やユダヤの人々を共存させながら数百年間このバルカンの地を支配していたオスマン帝国にも興味が沸いて、また色々本を物色している。
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ゲンロン創始者の東浩紀さんが面白いと仰っていたので読んでみた。 頁を開いた時に二段組で字も小さく、一瞬躊躇したが、読み始めると、なるほど解説にもあるように、叙情歴史小説で、とても面白く読めた。 橋を建設した宰相の出自からして、いきなり驚かされる。16世紀から20世紀にかけての壮...
ゲンロン創始者の東浩紀さんが面白いと仰っていたので読んでみた。 頁を開いた時に二段組で字も小さく、一瞬躊躇したが、読み始めると、なるほど解説にもあるように、叙情歴史小説で、とても面白く読めた。 橋を建設した宰相の出自からして、いきなり驚かされる。16世紀から20世紀にかけての壮大な物語であり、この地域の複雑な民族、宗教に関わる問題が、市井の人々の生活を通して描かれている。正直、日本に住んでいると馴染みがない地域であるが、ニュースや教科書からではない、小説だからこその描き方で、土地の在り方、複雑さを、淡々と美しく哀しく伝えてくれる。 「ともかく、すべてが楽になった。板についてきたのだ。」 この一節に、ハッとさせられた。 絶版のため図書館で借りた。 ノーベル賞受賞のきっかけでもあり、是非とも復刊して頂きたい。
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