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マハン海上権力史論
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 原書房 |
発売年月日 | 2008/06/16 |
JAN | 9784562041640 |
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商品レビュー
3.8
6件のお客様レビュー
シーパワーという概念と、歴史上シーパワーが果たした役割を論じ、海洋を大いに利用し得る国家は、その適切さ如何によって盛衰の左右されるところ大であることを述べている。
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原著は、アメリカ海軍の軍人マハンが海軍大学校での講義録を整理する形で、1890年に刊行された。彼は、戦争の歴史や教訓は主に陸上に注目して語られがちであるが、彼が Sea Power と呼ぶ力が非常に戦争戦略上大きな役割を果たすものであると提唱。また、当時は蒸気船が登場し始めたばか...
原著は、アメリカ海軍の軍人マハンが海軍大学校での講義録を整理する形で、1890年に刊行された。彼は、戦争の歴史や教訓は主に陸上に注目して語られがちであるが、彼が Sea Power と呼ぶ力が非常に戦争戦略上大きな役割を果たすものであると提唱。また、当時は蒸気船が登場し始めたばかりであるが、技術が革命的に発展してもなお、帆船時代の戦争の戦略的教訓は廃れるどころか変わることがないとして、過去から学ぶ重要さを説く。紀元前から続く過去の戦争を例証としつつ、Sea Power の重要性を詳細に語った上で、1660年から1783年までの欧州における主な戦争について分析を加えている。 Sea Power は、その具体的な定義はないが、生産・通商、海運、植民地という海外経済発展の要素と海軍力を総合したような概念である (通商あっての海軍)。これに影響するのが、地理的位置や、自然的形態、領土の範囲、(特に海上の仕事に従事する) 住民の数、国民性、政府の性格である。Sea Power を持ち活かす者が勝利をあげてきたという主張が、具体例に基づいて繰り返される。 また、マハン自身の著書 (の抜粋) の前に、本書の訳者海自による丁寧な解説もついている。訳者は、米海軍大学校を卒業して海自の司令官を務めている、まさに本書の翻訳の適任者である。本書が新たに翻訳されたのは1982年。まだソ連が存在し脅威であった時代であるが、後述されるマハンの著書の思想の要約と、1982年当時に、刊行された1890年から何が変わったかの解説が、簡単ながら詳細に加えられており、大変参考になる。植民地が認められない世界になったこと、プレイヤーはもはや西ヨーロッパの一部だけではなくなったこと、技術が大幅に発展したことが、主な変化である。こうした相違点を踏まえつつ、未だに活きるマハンの提言から大いに学ぶべきである。 訳者いわく、元のマハンの本は大変読みづらい文体で、それなりに工夫した翻訳を行ったらしいが、それでも読みづらい文章となっている (訳者自身が書いた解説は読みやすい)。また、第2章以降で展開される、各戦争に対する具体的分析は、教訓がしっかりとまとめられていて参考になるものの、世界史の知識に非常に欠けている私には、リテラシ不足で十分に読み込めなかった。とはいえ本書のメインは、これだけでページの半分を占めている、冒頭の緒論と第1章である。そこは比較的知識がなくとも読み込める部分でありながら、非常に多くの教訓がまとめられており、大変勉強になる。 とても勉強になったと同時に、さらなる興味が刺激された。本書が対象とする時代ではまだ生まれたばかりのアメリカ合衆国や、当時は脅威ですらなかった大日本帝国やソビエト連邦が、その後200年で如何にして発展したのか。現在の東アジアについて海軍力的見地からは如何に語れるものか。学んでいきたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ライフネットの出口さんの本でも紹介されていた古典として読んでみました。 感想としてはかなり読みづらく理解に苦しむ本でした。理由としてはそもそもアメリカ独立戦争までのイギリス、オランダ、フランス、スペインの関係性(植民地や誰が治めているのか)を知っている前提が必要な点、また提督の名前等が非常に出てくるのですが訳文の主語が飛ばされていたり、主張の主語が一文中でどんどん変わってしまっていたりして何を言っているのか全くわからないことが多い点です。 また訳本で多いのですが土地名も多数紹介されるんですが全くわからず巻末の地図も参照しましたが本文中に出てくる地名が記載されていなかったりしてgooglemapを見ながら読んだので非常に疲れました。 全330ページほどですがあまりにも読みづらく内容が入ってこなかったのですが、だいぶ国や人物の歴史は調べながら読んだのでタメになった部分もあったので甘めに☆3にしています。
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