平成お徒歩日記

宮部みゆき【著】

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2008/05/30
• JAN: 9784103750093

商品レビュー

2021/07/05

宮部みゆき初の小説以外の著作。肩の力を抜いて江戸情緒を辿る珍道中。

語り口、テンポの良さが光る珍道中、全7巻と著者の故郷でもある深川に関する2章。

吉良邸跡から泉岳寺まで忠臣蔵の足跡を辿ったり、市中引き回しのコースを辿ったり、歩きを基本とした散策。次第に八丈島、箱根関所など遠征が増えてくる。

口上が見事で楽屋ネタが多くとも苦にならない。さりげない他の本の宣伝も面白い。

筆者の深川愛が愛が随所に登場する。とはいえ深川は江戸からは朱引の外、深川っ子は江戸っ子ではないという。
筆者いわく深川は「ニューヨークのブルックリン」のようなものだという。

気楽に読める一冊。

2018/10/18

運動靴はいて、バッグを肩から幼稚園掛けして、腰に万歩計をくくりつけ、宮部みゆきさんが歩きます(^-^)「平成お徒歩日記」、２００８．５発行。私は以前、都内図書館巡りを楽しみましたが、宮部さんは伝馬町の牢屋敷から市中引廻しの上小塚原・鈴ヶ森への刑場を辿る道、吉良邸から泉岳寺迄の引上げ道、江戸城一周コースなどを企画し歩かれました。ぶらり散歩も楽しいし、杉浦日向子さんの銭湯～蕎麦・酒コースも楽しいし、宮部みゆきさんのような企画散歩も楽しいですね！

2013/02/09

旅エッセイのジャンル？小気味よい語り口と、ミヤベ氏ご一行と一緒に歩いているような感覚でさくさく読める作品。江戸――東京の地理には明るくないけど、ああ、あそこかなあくらいの感覚で読んでもおもしろいと思う。歴史のある街で、現代と過去とを結ぶ企画は本当に楽しかった。要所要所に出てくるごちそうが目に毒だった。おいしそう。