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情報力 情報戦を勝ち抜く“知の技法"
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | イースト・プレス |
発売年月日 | 2008/05/12 |
JAN | 9784872578300 |
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毎日新聞の著名な北朝鮮ウォッチャー、鈴木氏との対談。 2009年の著書なので、メインテーマの一つが「2012年の金正日の世代交代」となっている(実際は2011年末に、父親の死去に伴い、地位を継いでいる)。 たんに、核ミサイルを打って瀬戸際外交を繰り返すだけの貧弱な国ではなく...
毎日新聞の著名な北朝鮮ウォッチャー、鈴木氏との対談。 2009年の著書なので、メインテーマの一つが「2012年の金正日の世代交代」となっている(実際は2011年末に、父親の死去に伴い、地位を継いでいる)。 たんに、核ミサイルを打って瀬戸際外交を繰り返すだけの貧弱な国ではなく、鈴木氏によるオシント(文書解析)からうかがえる、北朝鮮のインテリジェンス戦略の高さについて(そして、日本がそれに思う様やられていることについて)、色々語られている。 主体思想を中核とした金日成、それを含め父親の更なる神格化を促した金正日。 その中でも、金正日が中野陸軍学校からインスパイアされ戦略を積極的に用いていることや、北朝鮮は実は政治的に追い落とされたものでも、10-15年経てば中央に復帰でき、そのため亡命者数は意外に少ないことなどが述べられている。 あとは意外かもしれないが、公的に発表されている文章や、小説などからも北朝鮮の情勢は意外とうかがい知れるし、発表している方も案外、正確に読み解いてくれることを期待している。ただし、現地の人の文化や倫理、何よりその基礎となる語学やその細かなニュアンスに精通した人間がいてこそ、の話だが。 そういう人間を育成するには金も時間もかかるが(それでも成果が出るまで2-3年)必ずや日本の国益になるであろう。 <感想> こういうのを聞いていると、佐藤氏の念願である日本版CIAやMI6が出来たらいいのになーと、単純に思ってしまう。 やっぱり情報を発信している側(北朝鮮側)も鈴木氏のことは意識していて、鈴木氏が毎日新聞に北朝鮮の社説を乗せると、その内容に呼応したものが次に発表されるという微笑ましい(?)やりとりも載っている。 あと、私事だが鈴木氏が同郷(滋賀県大津市)の人で驚いた。 鈴木氏が勧める北朝鮮本 北朝鮮王朝成立秘史 金日成と金正日 革命神話と主体思想 朝鮮民族を読み解く 北朝鮮はるかなり 闇からの谺 いま、女として 核と女を愛した将軍さま 拉致はなぜふせげなかったのか 告白 チャールズ・ジェンキンス テポドンを抱いた金正日
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外務省元主任分析官である佐藤優氏と毎日新聞社の鈴木琢磨氏による対談。同書では、文書を利用して北朝鮮の情勢を読み解く「文書諜報」について話し合われている。 仕事で新聞を毎日6紙ほど読むのだが、毎日、東京は非常に北朝鮮に詳しく、それは鈴木氏をはじめ北朝鮮に強い関心を持つ記者個人の努...
外務省元主任分析官である佐藤優氏と毎日新聞社の鈴木琢磨氏による対談。同書では、文書を利用して北朝鮮の情勢を読み解く「文書諜報」について話し合われている。 仕事で新聞を毎日6紙ほど読むのだが、毎日、東京は非常に北朝鮮に詳しく、それは鈴木氏をはじめ北朝鮮に強い関心を持つ記者個人の努力に寄るものだろう、ということを強く感じる。 一方、様々な週刊誌で「情報分析」を行っている佐藤氏は、多少怪しげ(失礼)ではあるものの、興味深い記事も多くある。 同書では、鈴木氏の専門である北朝鮮と佐藤氏の専門分野であるロシア・中東への分析方法を巡り、専門となる地域の言語を高度に習得する必要性や分析方法などについて語られている。最後の章ではインテリジェンスとは関係のない、ビジネスマンにも必要とされる「整理力」「勉強力」についても話されている。 読み物としてはなかなか面白いが、互いに対する過度な称賛や自慢が繰り返されるために途中から多少胸焼けを感じざるを得ないのが欠点か。
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佐藤優の著書のうち、ロシアものとインテリジェンスものはおもしろいと思っているが、本書は後者で予想に違わずよかった。 共著者の鈴木琢磨は、毎日新聞記者だが北朝鮮ウォッチャーの第一人者であり、その分析は各国のインテリジェンス専門家も一目おくそうだ。その分析手法は新聞など公開情報の...
佐藤優の著書のうち、ロシアものとインテリジェンスものはおもしろいと思っているが、本書は後者で予想に違わずよかった。 共著者の鈴木琢磨は、毎日新聞記者だが北朝鮮ウォッチャーの第一人者であり、その分析は各国のインテリジェンス専門家も一目おくそうだ。その分析手法は新聞など公開情報の分析で、文書諜報(またはOSINT)だと指摘する。過去の経緯、真意を解する語学力、情報の収集など、的確な分析は多年の洞察と経験の賜物と知れる。 著者ふたりの会話を通して、それらを浮き彫りにする。またこのような仕事につきものの膨大な情報の整理法などにも触れる。本書の発行は2008年とちょっと古いが、中身は古くない。北朝鮮に動きがあれば、鈴木氏の分析をまっさきに読むと決めた。
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