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村山治【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2008/04/25
JAN 9784163701608

市場検察

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2009/12/26

朝日新聞の敏腕記者が、大蔵接待汚職、KSD事件、橋梁談合事件、ライブドア事件、司法制度改革、など1990年代、2000年代の経済事件について、主に検察側の目線で追いかけたノンフィクションです。どの事件も新聞沙汰になっているので、聞いたことはありますが、背景も、そもそも何が議論され...

朝日新聞の敏腕記者が、大蔵接待汚職、KSD事件、橋梁談合事件、ライブドア事件、司法制度改革、など1990年代、2000年代の経済事件について、主に検察側の目線で追いかけたノンフィクションです。どの事件も新聞沙汰になっているので、聞いたことはありますが、背景も、そもそも何が議論されているのかも分かりませんでしたので、その辺りの歴史的な事実の理解はずいぶんと進みました。特に新聞記者が作った本だけあって、事実の信憑性は高いと思わせるものがあります。また時代によって「悪」の定義が変わる、それは絶対的にいいとか悪いとかいうものではない、という視点で貫かれていて、あくまでもフェアな立場からの記述になっているかと思います。 物語としては、原田、松尾、但木という3人の検事総長を軸として、経済のグローバル化に合わせた検察の変化を描くという製作意図が明らかですが、読み物をしては決して成功しているようには思われません。言ってみると、キャラが立っていないということでしょうか。まずもって、検察や法務の組織を理解していないと、スッと理解することは至難です。また楽しく読もうとすると、ある程度登場人物や舞台についての知識も要求されるでしょう(私も全く無知なので苦しかった)。とにかく役職名が色々と出てきますが、そもそもどの役職がどういう位置と役割を持っていて誰が偉いのかも分からないのでは厳しいです。本の内容も事件別に章立てされていて時代が前後するところがありますので、年表と人物相関図、検察と法務の組織図といった理解を助けるような資料を入れてほしかったところです。この辺りはサービス精神が足りてないのか、自分の世界と知識が当たり前と思っているのか、読者層を限定しているのか、そのいずれもなのでしょうかね。 少し前にあった居酒屋タクシー事件の報道を見ても、昔と比べて官僚や政治家であるメリット(利権ですかね)がずいぶんと減らされてしまったんだなと思います。やはり自分の関係する業界でも官僚の人たちと一席設けるというのは本当になくなりました。それは日本経済にとって市場効率性が上がることが期待されるという意味でよいことなのでしょう。ただ何人か知り合いもいますので、心配です。 司法関係では、談合の密告制度の運用結果を見ると、司法取引制度は必要悪として取り込んでいかないといけないのではと感じます(著者も明示的にはそう言ってはいないですが、心情的には賛意を持っているのではないでしょうか)。 内容は面白いですし色々と考えさせるところがある良書ですが、物語としての表現に(私にとっては)やや難ありかというところで星4つ。

Posted by ブクログ

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