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トールキンのガウン 稀覯本ディーラーが明かす、稀な本、稀な人々
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2008/04/25 |
| JAN | 9784152089106 |
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トールキンのガウン
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商品レビュー
5
3件のお客様レビュー
2017/05読了。初版本や献呈本を扱う古本商の著書が語る本の話と作家の話。知っている作品、知らない作品それぞれに興味深く読めた。
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「蠅の王」「指輪物語」「ハリーポッター」「ロリータ」「ユリシーズ」などなど、あの本が出版されるまでの、されてからのいろんなエピソードを競取り屋の視点から。ユーモアが大変イギリス的で好み。しかし「悪魔の詩」の話は全然しらなかった。おもわずググってしまったわ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
新聞等に載る書評には、よく目を通しているつもりだったが、どうやら見落としていたらしい(毎日に丸谷氏の書評あり)。本のストックが切れ、図書館の書棚漁りをしていたら、運良く目に留まったからよかったようなものの、これを読まずにすますところだったとは、考えただけでも恐ろしい。二十世紀英米文学や古書蒐集に興味のある本好きなら、何を置いても読まずにはいられないはずだ。 書名『トールキンのガウン』から、あの『指輪物語』の巨匠に関する評伝と勘違いする読者もいるといけないので先に注意しておくと、この本は古書を売買する競(せ)取り屋でもある著者が古書蒐集にまつわる興味津々のやりとりを描いたエッセイ集である。 著者はアメリカ人。オックスフォードで学位を得た後、英国の大学に職を得たが、古本屋で古書を買っては高値で転売する競取りという仕事に熱が入り、教師を辞め古書のディーラーとなってしまう。著者の扱うのは、出版に際し友人、知人に贈るサイン入り献呈本(初版)である。書誌学者で、出版も手がければ、ブッカー賞の審査員も務める評論家でもある。 題名の由来は、晩年のトールキンが住まう学寮に暮らしていた縁で、トールキンが処分してほしいと言ったガウンを手に入れ、それを古書の目録に載せ、高値で売り抜いた事による。面白いのはそこからで、作家のジュリアン・バーンズが、ジョイスのスモーキング・ジャケットだの、誰それの下着なら幾らになる、と皮肉混じりの電話をかけてきたらしい。その後、稀覯本のディーラーは、作家の古着まで売るのかという記事が「タイムズ文芸付録」に載ったという。 その題名だが、アメリカ版では『ナボコフの蝶』になっている。英国の読者ならトールキンだろうが、アメリカならナボコフと、出版社も考えている。20の挿話からなる集の第一話は『ロリータ』から始まる。ある時、ナボコフの署名入り『ロリータ』のイギリス版初版本に3250ポンドという値を付けて目録に載せたら、グレアム・グリーンから自分宛の献辞入りのパリ版なら幾らで買うかという手紙が送られてきた。勿論パリ版がオリジナルである。 発禁を恐れて、どの出版社でも断られた『ロリータ』が出版されるまでの経緯も詳しく語られているが、『ロリータ』が批評家の集中攻撃を受けていた時、一人それを擁護して論陣を張ったのがグリーンだった。ナボコフはそのことを感謝して献辞入り署名本を贈ったのだろう。グリーンが高すぎるというのを4千ポンド買い取った著者は、それをエルトン・ジョンの友人で作詞家のバーニー・トーピンに9千ポンドで売ってしまう。後に同じ本を1万3千ポンドで買い戻し、別の収集家に売るのだが、この本が2002年にクリスティ-ズにかかった時、競り値は26万4千ドルという高値に跳ね上がっていたという。 書名の由来を書いた第二話『ホビットの冒険』も、心あたたまるものだが、ゴールディングの書誌作りに携わった顛末を書いた『蠅の王』も興味深い。講演料の百ドル小切手を現金化して使ってしまった件で脱税を恐れているノーベル賞作家の人となりが、作家と傍近くにいた者だけが知る視線でユーモラスかつ辛辣に描写されている。この他にもサリンジャーとの裁判沙汰を書いた話をはじめ、小説好きにはたまらない逸話に溢れている。 評者自身には、精神を病む妻ヴァージニアに、夫であるレナード・ウルフがこれ以上は考えられないプレゼントを贈る話に始まる『詩集』が、心に残った(ヴァージニアの日記がいい)。神経衰弱の治療のためにホガース・ハウスを買い、印刷プレスを求め、そこで二人が起こしたのがホガース・プレスだった。組版と製本の仕事はヴァージニアを執筆活動から来るストレスから解放するのに役立った。 エリオットが詩集の出版の依頼に訪れたのは1918年のことだった。実は、その頃、もう一人の20世紀を代表する作家の原稿が、印刷してくれそうな所を探してこの家で埃をかぶっていた。ジョイスの『ユリシーズ』である。この本もいろいろな出版社に断られここに来ていたのである。印刷したくとも、ヴァージニアの組版の速さではその仕事をやり遂げる事は不可能だった。最終的には『ユリシーズ』は1922年シルヴィア・ビーチによって出版されることになる。その話はまた別の項に詳しい。
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