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千住家にストラディヴァリウスが来た日 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2008/05/01 |
JAN | 9784101210322 |
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千住家にストラディヴァリウスが来た日
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商品レビュー
3.8
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芸術家三兄妹の母親の手記。 ヴァイオリニストの娘がストラディバリウス・デュランティを手にするまでの家族のお話。 勢いのある文章で一気読み。千住真理子さんのストラドの演奏を聴いてみたい。
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千住家という稀有な一家が、ストラディヴァリウス=デュランティという魔力を持ったヴァイオリンを引き寄せる。 というより、デュランティが千住家を引き寄せた、と言った方が良い。 千住家の一族の純粋さに感銘を受ける。 愚直なまでの正直さを身上とした父親と天真爛漫な母親の愛情を浴びて育っ...
千住家という稀有な一家が、ストラディヴァリウス=デュランティという魔力を持ったヴァイオリンを引き寄せる。 というより、デュランティが千住家を引き寄せた、と言った方が良い。 千住家の一族の純粋さに感銘を受ける。 愚直なまでの正直さを身上とした父親と天真爛漫な母親の愛情を浴びて育った千住三兄妹の人間として、芸術かとして成長していく姿に感動するのだ。 この親ありて、この子ありだが、こうして、日本文化になくてはならない三兄妹が生まれた。 ジュンスなるが故に、傷付き、苦しみ、それを雄々しく乗り越えてゆく一家の団結力が素晴らしい。 長男博は画家。芸大での卒業作品が大学に購入されたという華麗なる経歴を持つ。滝の絵が有名だ。 高野山の金剛峯寺障壁画は、正に空海との対話•対決と言える傑作だ。 次男明は作曲家。彼も芸大での卒業作品が大学に購入されるという名誉を持つ。大河ドラマはじめ多くのテレビ番組にも曲を提供している。 真理子は言わずと知れた世界的ヴァイオリニスト。 真理子のヴァイオリンが満身創痍となり、それに同調するかのように真理子の身体も変調を来す。 ヴァイオリンと人間の身体との共鳴•共感。 そんなことが起こるのだ。 そんな時、突然、奇跡のように、真理子の前にストラディヴァリウスが現れる。 これを何と呼ぶべきか、偶然か必然か運命か。 ストラディヴァリが作成してから300年間、誰にも使用されずに眠っていた「幻のストラディヴァリウス」無傷のデュランティが、突然スイスに出現する。 買い手を求めて、アメリカに渡る途中に偶々日本を経由することになった。 日本はあくまで経由地であって、買い手を求めての寄港ではない。 その時、偶々デュランティに触れるな機会を得た真理子は、この楽器に運命の出会いを感じる。 それを運命と感じたのは二人の兄たちも同様で、二人ともデュランティの生み出す倍音の凄さに圧倒される。 そして、これこそ真理子が手にすべき楽器であると直感する。 二人の兄たちは、自分たちの作品を抵当に入れて多額の借金をしてまで、妹のために、このストラディヴァリウスを手に入れてしまうのだ。 何という兄妹愛! 推定金額 2-3億円。 二人の天才芸術家の兄たちがいなければ、真理子は生涯の伴侶を手に入れることは出来なかったのだ。 ヴァイオリンの入手にも、小説に勝るドラマがあることを教えてくれる。 読み終わると、真理子のデュランティによる演奏を聴きたくなる。 因みに、仕事上の付き合いのあった人は、学生時代、千住真理子と同級生だったという。 最初の授業の自己紹介の際、この人が「ピンク•フロイドが好きです」と言ったところ、授業が終わると近づいて来て「私もピンク•フロイドが好きなんです」と語りかけて来たのが、千住真理子だった由。 同じ趣味が高じて、ロマンスには。。。発展しなかったらしい。 それにしても、千住真理子とピンク•フロイド、意外な組み合わせで面白い。 千住真理子の演奏に「吹けよ風、呼べよ嵐」の風情を感じてみるのも一興かもしれない。
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ストラディヴァリウス。 弦に詳しくない私でも名前ぐらいは聞いたことのある名器中の名器。 そんな名器をヴァイオリニストの千住真理子さんとその家族が億単位で購入するまで経緯を綴った本書。 大学時代に一度だけ真理子さんのコンサートに行ったことがありますが。 確かそのコンサ...
ストラディヴァリウス。 弦に詳しくない私でも名前ぐらいは聞いたことのある名器中の名器。 そんな名器をヴァイオリニストの千住真理子さんとその家族が億単位で購入するまで経緯を綴った本書。 大学時代に一度だけ真理子さんのコンサートに行ったことがありますが。 確かそのコンサートでもストラディヴァリウスの話はしていたと思います。 ただ、当時はそれを手に入れるまでの経緯も千住家についても一切知りませんでした。 なので、そのことについてはあんまり記憶に残っていません。 これを読んだ今、経緯や千住真理子の一部を知った上で演奏を聞きたいです。 今年中に聞きたいなぁ。 一家全員が楽器に対してとても真摯で、そこに感動しました。 かなり薄くてすぐに読めるので、楽器やってる人は読んでみるといいかもしれません。
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